昨日夜22:30に発表された米国消費者物価指数CPIの結果がインフレが若干沈静化していた事を受けて、ビットコインや米国株は上昇していますが、その中でもXRPは異様な急騰を見せました。
2017年の冬の様な値動きです。4年後の2021年にもXRPは急騰していますが、更に4年後の2025年再び急騰しました。
注目すべきは2018年1月の過去最高値3.29ドルを上抜け出来るかです。ここを上抜け出来れば価格を遮るラインはありません。強いファンダを受けて3.3ドルより上で推移をし始めるならここからのポジション取りもアリでしょう。
XRP価格上昇の要因
XRPは、先月のインフレが予想よりも低かった事を示す最新の消費者物価指数(CPI)発表をきっかけに上昇している事もありますが、今日(2025年1月16日(日本時間))、米国証券取引委員会(SEC)がXRPの運営会社であるリップル・ラボに対して起こした訴訟の重要な期限が来た為に、SECとの訴訟が終わるのではないかと期待された事も急騰の大きな要因だと米国では報道されています。
リップルラボが投資家からの資金を集める為にXRPトークンを担保として提供した事は違法だとSECが起こした訴訟で、SECが控訴趣意書を提出する期限でした。
2023年に判事はXRPが「未登録証券」として販売されているというSECの主張は根拠がないとの判決を下しました。SECは現在、この判決に対して控訴しています。
この訴訟を主導していたSECのゲンスラー委員長は退任し、仮想通貨推進派のポール・アトキンス氏がSECの委員長後任となる予定であるので、投資家はSECがこれ以上訴訟を追及しない事に決めるかもしれないと期待。
しかし、その後、SECは強気な態度を崩さず、XRPに対する訴訟を進める事が明らかになりました。
この事にも関わらず、何故 XRP は今日急騰しているのでしょうか? この一見矛盾した現象は、トランプ政権下で新任のSEC幹部がより友好的なアプローチを取る事が、本日のレポートで確認された為です。
新任チームは進行中の訴訟を再検討し、詐欺に関係のない訴訟からは手を引く予定です。XRP は直接名指しされていませんが、SEC の控訴は長続きしないと思われます。
トランプ政権下で新任のSEC幹部はトランプ次期大統領が就任する来週にもSECの仮想通貨政策の見直しに着手する可能性があると報道がされていました。
SECが仮想通貨を証券とみなす場合を明確にする指針や規則に繋がるプロセスの開始や、裁判所で係争中の仮想通貨執行事件の見直しなどです。
こうしたトランプ政権以降での環境変化を期待してXRPはここまでの急騰を見せていると思われます。
最近の急騰により、XRPの時価総額はディズニーを超えています。
XRPが上昇するにはビットコイン価格が崩れない事が重要ですが、ビットコインも昨夜再び10万ドルを上抜けて推移しています。
トランプ政権スタートを数日後に控え、その期待値から先日つけた最高値を更新できるか期待したい所です。
今夜22:30に発表される米国小売売上高にも注意が必要です。米国の個人消費がGDPの約7割を占める事から、この指標は米国の景気に大きな影響を及ぼす重要な指標と見られています。個人消費の動向が景気全体に与える影響も大きい為に、予想を下回ると相場にも悪影響がある可能性があるのです。