例として、ESGの社会的基準には企業がLGBTQの権利を支持し、多様性を奨励しているかどうかを見る事が含まれます。
これによって企業がLGBT政策を支持していると表明せざるを得ない環境が米国で作られていますが、こうしたイデオロギーの強制をフロリダでは違法とします。
ディサンティス知事は環境・社会・ガバナンス(ESG)投資手法は、常識的な金融慣行よりも、一部の偏った理想や美徳の象徴を優先するものだと指摘。
フロリダ州の新しい法案はディサンティス州知事の企業エリートよりも国民を優先し、その資金を保護するという公約に基づき、大手金融機関が、銃器の所有、国境の安全、エネルギーの独立性の向上といった宗教、政治、社会の信条を理由に顧客を差別する事を禁止するものです。州政府および地方自治体が債券を発行する際にESG要素を考慮することを廃止していく。
ディサンティス知事はフロリダ司法長官と金融規制庁長官に対し、これらの条項を法律の及ぶ最大限の範囲内で執行するよう指示しました。
デサンティス知事は去年、ESG投資をゴリ押しする米大手金融機関ブラックロックを制裁しています。
今回の法案の発表に併せてディサンティス知事はこの様なスピーチを行いました。
「ESG投資への強制は、ここフロリダでは、最終的に上手くいく事ではない。
この禁止令は、大手銀行や金融機関が、政治的、宗教的、社会的な価値観に基づいて個人を差別する事を防ぐものです。
あなたの年金資金、退職金は、おそらくこれらの資金の一部に投資されており、それらの資金は、利用可能な投資オプションを使用して、あなたにとって最良の結果を生むように行われるべきだ。
ESGは株主に対する受託者責任ではなく、グリーンエネルギーや社会正義の取り組みなどの問題を中心に投資を行うものです。」
「ESG投資への強制は人々の行動を変えようとする方法です。経済的な決断をすればいいものを、政治を押し付けようとする方法だ。
フロリダ州には多額の預金があり、財政黒字がある。州や地方自治体が金融機関を利用する場合、このような目覚めたESGアジェンダを追求する金融機関での預金は一切認めない。
この提案はまた、ESGが投資決定、調達と契約、または債券など、州と地方の両方の政府における「意思決定に感染」しないようにすることを目指すだろう。
知事のプレスリリースによると、同法案は以下のような事も行うとしている。
・州および地方レベルのすべての投資決定においてESGの使用を禁止し、ファンドマネージャーが最高の収益率を最大化する財務的要因のみを考慮するようにする。
・州および地方組織が、調達および契約プロセスの一環としてESGに関する情報を考慮、優先、または要求することを禁止する。
・州および地方政府が債券を発行する際にESG要素を使用することを禁止する。これには、ESG格付けが発行者の債券格付けにマイナスの影響を与える格付け機関に対する契約禁止が含まれる。
・司法長官と金融規制庁長官に対し、これらの条項を法律の及ぶ最大限の範囲において執行するよう指示する。
フロリダ州最高財務責任者ジミー・パトローニスは、ESGを取り締まるディサンティスの提案を賞賛しました。
「ESGに関しては、多くの人がカエルのように茹でられてきた。知事の言う通り、時間をかけてESGはアメリカ社会のあまりにも多くの局面に入り込んでおり、それを引き戻すには作業が必要です。
この法律案は憲法を第一に考え、フロリダ住民を相手に政治を行うなら、我々は彼ら(ブラックロックの様な金融機関)の責任を追及する手段を持つという事を、アメリカ企業に知らせるものである。
デサンティス知事、パシドモ上院議長、レナー下院議長とともに、この法案を成立させることを楽しみにしています」
下院議長のポール・レナーは「ESGが象徴する最大のものは、民主主義の完全なハイジャックだ」と指摘しました。
この件についてのフロリダ州公式発表⇩
この話は他人事ではなく、日本では2020年2月、公的年金基金(GPIF、国共済、地共済、私学共済)に共通して適用される積立金基本指針(告示)において、ESG投資に関する記述が強化されています。
こちらは財務省が発表しているESGについての資料ですが、ディサンティスが規制しようとしている内容をそのままやろうとしている事が分かります。
世界がESGやジェンダー政策を進めているから我が国もって言いたいのだと思いますが、ESG政策やLGBT政策は極めて極端な政治的イデオロギーが含まれていたり、エネルギー安全保障を脅かすものが多く今一度見直しが必要だと思われます。
日本だけがこれに夢中になり国力を落としたところで、他国に知らない内に梯子を外され取り残される可能性がありますよね・・・