先週金曜日に中国国家統計局から発表されたデータによると、2024年第3四半期、投資家は中国から81億ドルを引き揚げ、2024年の累計では128億ドルに上り、この額は少なくとも1998年以来初とのことです。
中国政府がこの統計を始めた1990年以来、初めて海外直接投資の年間純流出が起こっています。
中国経済は現在、2008年の金融危機以来最大の減速に直面しており、先日発表した景気刺激策はほぼ役に立っていません。
今年、中国事業の一部を縮小した企業には、日産やフォルクスワーゲンなどの自動車メーカーのほか、コニカミノルタなどがあります。日本製鉄は7月に中国での合弁事業から撤退すると発表し、IBMは中国のハードウェア研究チームを閉鎖し、この決定は従業員約1,000人に影響しました。
https://economictimes.indiatimes.com/news/international/business/foreign-companies-pull-more-money-from-chinas-shaky-economy/articleshow/115149750.cms?utm_source=contentofinterest&utm_medium=text&utm_campaign=cppst
投資家だけではなく欧州と中国の人の往来も止まってきています。
欧州の航空会社は中国行きの便を続々停止。
この様な状態の中、次期トランプ政権の国務長官に対中強硬派のマルコ・ルビオが就任。中国株は下落しました。
マルコ・ルビオが米外交トップに就任し、中国に対しての貿易と関税にかつてない厳しい姿勢を示すとの懸念から、中国企業の米国上場株は市場前取引で下落しました。ルビオは米国企業、ウオール街による中国本土の株への投資を削減する法案を提出するほどの対中強硬派です。
中国政府が行っている不正行為、独裁国家の立場を利用したやり方などを研究し、それに対応する法案を常に提出しています。その為、中国株にとってルビオ国務長官就任はかなりバッドニュースでした。
上海総合は1.4%安
優良株で構成されるのCSI300は1.1%安
香港ハンセン指数は2.8%安。
中国政府が大規模な財政出動して中国株を救うと9月末にアナウンスしたので、ハンセンにも10月の国慶節前にプチフィーバーが起こり、23000香港ドルを超えましたが現在は20000香港ドルを割り込んでしまいました。
アリババは3.3%安
アリババは中国不動産バブル崩壊が可視化された2021年から転がり落ちる様に暴落して、2020年には300ドル以上あった株価は今や91ドルと70%以上暴落しています。
JDドットコムは5.6%安。
JD(京东集团)はアリババグループと並び、中国の2大ECモールと言われるECプラットフォーム
値動きはアリババと同じような感じです。2021年迄絶頂期で、飛ぶ鳥を落とす勢いで上昇しましたが、中国経済崩壊と合わせて暴落。9月末の中国政府の株式市場救援策への期待で急騰しましたが、期待外れだったのとトランプ政権誕生で再び下落しています。
2021年には100ドルを超えていた株価は現在36ドル程度と64%暴落。
PDDホールディングス(TEMU運営)は2.9%安。
こちらは個人情報盗難や粗悪な製品で悪名高いTEMU、他企業と同様に中国経済崩壊で2021年から株価は暴落していましたが、欧米や日本市場に安かろう悪かろうの爆安商品で販売攻勢を仕掛ける事で株価は復活。
じわじわ上げてきている最中でしたが、トランプ政権誕生でTEMUが今まで抜け穴的に使っていた米国の関税免除プログラム(デミニマスルール)が塞がれる可能性が高いので、今後は売り上げが下がり、株価は下落していくと思われます。
中国EV国策企業の筆頭BYD
ここは流石にしぶといです。EUがBYD含め全ての中国EVの関税を引き上げたので、これから影響が出てくるか観察が必要です。
EV企業のリ・オートは5.3%下落
この会社の株はずっとレンジで動いてきましたが、そろそろ底抜けするかもしれませんね。
中国EVのNIO は4.9%下落
NIOの株価は仮想通貨の草コインもびっくりな暴落ぶりです
2021年迄は新進気鋭のEVメーカーとして株価は暴騰し65ドル付近まで急騰しましたが、現在は4.5ドルと70%暴落。上場初値を割り込んでいるレベルに。
Xpeng(小鹏汽车)は6.2%下落。
こちらもNIOと同様です。
人気動画サイトビリビリ(Bilibili) は5.4%安
こちらもとんでもない状態に。2021年150ドルだった株価は現在21ドルに。86%暴落です。
莫大なアクセスを集める人気動画プラットフォームですが、株価を見ると経営がかなり危ないのではないか?と危惧されるレベルですね。