現在、仮想通貨支持派のトランプ氏の選挙勝利の可能性が高まったと市場が見た為に、ビットコインが急騰しています。
トランプが暗殺未遂から生還した事で劇的に大統領選挙勝利への追い風が吹き、トランプが大統領になればビットコインを戦略的資産とすると公言している計画を実行するかもしれないからビットコインが上昇しているというのは重要なファンダ要因ではあると思います。
それでも、上のチャートで見れるようにチャネルライン上側(上下二本のオレンジの線の上側)を抜く事は容易では無く、ここが正念場といったところ。
トランプがビットコインを戦略的準備資産として発表すると噂されているが、それはどのように機能し、どのような影響があるのだろうか?
トランプが近々開催される仮想通貨カンファレンス(7月25日から27日までナッシュビルで開催されるビットコイン2024カンファレンス)で基調講演を行う事になっており、そこでビットコインを米国の「戦略的準備資産」にしたい意向を発表する予定だと噂されています。本当にそうなればビットコインの世界的な価値はうなぎ登りですね。
トランプは仮想通貨推進派のJD・ヴァンス上院議員を2024年大統領選の副大統領候補に指名しています。
ビットコインを準備資産にすることの影響
米国政府は現在、主に犯罪者や違反者からの押収を通じて取得した約213,000 BTC(2兆2000億円分くらい)を保有しています。
ビットコインが戦略的準備資産と宣言されれば、この既存の143億ドルの備蓄を活用できる可能性があるようです。
これらの押収したビットコインを資金として使用すれば、公開市場での追加購入を必要とせずに、これらの保有資産を効果的に活用できますと。
ビットコインを戦略的準備資産に指定する事は、米国と世界の金融システムに広範囲に渡る影響を及ぼすだろうと言われており、ブラックロックのラリーフィンクが言う様に、ビットコインは「デジタルゴールド」という概念を強固にし、経済の回復力と安定性を高める可能性があります。
このような決定はビットコインの正当性を大幅に高め、新たな投資家を引き付け、価格を押し上げます。
地政学的影響も大きく、金、銀、プラチナ、石油備蓄などの他の希少商品と同様に、ビットコインの価値が上がると、各国がビットコインを蓄積する為に競争する可能性があるからです。
経済的な観点から見ると、ビットコインを米国財務省の保有資産に組み込む事で、国の資産を多様化し、インフレに対するヘッジとなる可能性があります。
このアプローチは金融政策を再編し、他の国が自国の準備金を管理する方法に影響を与える事になるかと。 デジタル資産市場と規制環境への影響は甚大です。
この政策転換により、仮想通貨に対するより包括的で有利な規制枠組みが生まれ、仮想通貨の主流化が加速する可能性があります。
しかし、このような政策の実施には大きな課題が伴います。
大量のビットコインを国内で安全に保管・管理する為の技術的な側面には、慎重な検討と強力なセキュリティ対策が必要となるでしょうからね。
今はまだビットコインを戦略的準備資産として実際に発表し、導入するかどうかは現時点では推測の域を出ない事に留意することが重要です。このような決定の完全な影響は、それが正式に制定され、米国の金融政策に組み込まれた場合にのみ明らかになります。
まだトランプが大統領選で勝てるとは決まっていませんし、油断すると再度暗殺の危険性もありますので。
連邦準備制度「Federal Reserve System」は1907年に金融恐慌が起こった事を契機にJ.P.モルガンやジョン・ロックフェラーなどが連邦準備銀行の設立を検討し、1913年に、ウッドロウ・ウィルソン政権において連邦準備銀行が発足しスタートしています。
連邦中央制度の「準備」とは預金準備の事を意味しています。
今回はこの準備にビットコインを含めましょうかと議論されています。
興味深いのはトランプが大統領に再度就任する際はJPモルガンのダイモンCEOを財務大臣に任命するかどうか検討していると報道されている事。
https://youtu.be/buCWV5tGAL4?si=Nb-s0-ridR162tHc
トランプ大統領になれば、JPモルガンCEOジェイミー・ダイモン氏を米国財務長官に指名検討
トランプは任期満了前にパウエルFRB議長を解任しないと言い、JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)を財務長官に起用する事を検討するとブルームバーグとのインタビューで語っています。
JPモルガンは連邦準備制度「Federal Reserve System」創設チームの主要構成員です。ビットコインをフェデラルリザーブにするにあたり、ダイモン以上の適任者は居ないですね。