ロシアのキンギセップ機械製造工場(KMZ)はロシア軍、ロシア国家警備隊、ロシア連邦保安庁(FSB)等に兵器を納入している工場で、ロシアのエレクトロニクス産業の主要企業を束ねるロステック社傘下です。
スプートニクは最近、 キンギセップ機械製造工場(KMZ)は、ロシア国家警備隊、ロシア連邦保安庁(FSB)、緊急事態省を含むロシアの法執行機関向けのボートの生産を行っており、 キンギセップ機械製造工場(KMZ)のマネージングディレクター、ミハイル・ダニレンコ氏はスプートニクに対し、ロシア軍向け初のロシア海軍無人機の連続生産は2024年に開始される予定だと語ったと報道しています。
完全に軍事企業ですが、この会社が初の完全ロシア製鋳造用3Dプリンターが2024年に製造されると発表しました。
※鋳造用3Dプリンターって何?
鋳造3Dプリンターの販売を行っている株式会社JMCさんによると・・・
「従来の砂型鋳造は、マシニングで「木型」を製作して、砂を込めて鋳型となる「砂型」をつくり、溶解したアルミを流して… と、ここまでの工程で形状によっては1ヶ月以上かかってしまいます。しかし、砂型3Dプリンターを用いればCADデータからいきなり鋳型を作ることが可能になる為、シリンダーヘッドのような10個以上の型構成となる鋳物であっても、最短7日~10日間で製造することが可能になります!」とこの様に説明。
ロシアは世界から制裁を受け、現在機械部品を入手する事が困難な為に、3Dプリンターを使い部品を生産するつもりなのでしょうか?
KMZホールディング(Kingisepp Mashzavod)は現在、国防契約の履行を行っていると言っている為、この3Dプリンターは間違いなく軍事のサポートとして活用されるのでしょう。
KMZはこの様に語っています。
「我々はすでに国から補助金を受け取っています。この市場は活発に発展している為、ロシア国内での供給を希望しています。2027年までに、この課題は完全に達成されます。2025年までには、ロシア製の3Dプリンターが完成します」
「実際、私達はロシア市場で独占的な存在です。しかし、私達は立ち止まっているわけではなく、輸出も含めて販売されるモデルを生産する任務があります」
ウクライナ侵略がこうした技術により長期化する可能性がありますので、注意が必要ですね。