ロシア、ウラジオストク税関が日本・韓国からの中古車輸入急増を報告

 

去年は2021年の1.7倍の輸入量

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輸入車の主要な受け入れ港であるウラジオストク港を経由した中古車の輸入台数が、2022年に2021年の1.7倍(72%増)、19万7000台以上になったと、ウラジオストク税関のプレスサービスが発表しています。

輸入中古車の大半はトヨタ、マツダ、日産、ホンダ、スバル、スズキといった日本メーカーの製品であり、現代自動車や起亜自動車といった韓国車のシェアは少なく、ウラジオストク港を経由した中国からの中古車輸入は散発的です。

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ウラジオストク税関は「2022年6月から中古車の輸入数が急増し、その数は毎月増え続け、11月には2万8千台とピークに達した」と報告しています。

一方、ロシアでの年間新車販売台数は、ウラジオストク経由で輸入される中古車台数の僅か3.5倍でしかありません。

欧州ビジネス協会によると、ロシア人が2022年に購入した新車は68万7370台で、2021年に比べて58.8%も減少しています。殆どのメーカーが深刻な不況に見舞われているのです。

何故日本の中古車がロシアで人気なのか?

制裁を免除された日本の対ロ中古車輸出が13年ぶりの高水準に。

西側諸国の制裁にも関わらずルーブル高を維持する事に成功したロシア国内では、中古でも高品質な日本車への関心が高まっており、日本の中古車は600万円(43,400ドル)以下であれば対ロ輸出規制に掛からず輸出が可能だから人気が出ているとの事。また、外国の自動車メーカーがロシアでの工場の操業を停止し、ロシア国民から新車を奪った為、中古車の需要が急増したとも。

日本車は信頼性が高いので、直ぐに値下がりする事はないとロシア人が思っているのも要因の一つの様です。

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日本からロシアへの中古車輸出総額は2009年1月以降、去年過去最高を記録した事が分かっています。

日本海を渡ってロシアのウラジオストク港に向かう自動車輸出の拠点となってきた富山県は、特にその出荷台数が急増しているという。

去年、日本政府は600万円以上の自動車を含む高級品のロシアへの輸出を禁止する一方、中古車への市場開放を行っています。

バイヤーによれば、ルーブル高のお陰で、ロシア人は中古車市場で「高い車ばかり」を買い漁っているという。

バイヤーは以前は1〜2週間で納車できたが、2022年には納車まで3カ月かかると、車の需要増に貨物船の供給が追いついていない事を説明していました。

日本の財務省が発表した輸出台数によると、日本は2022年6月に約17,000台の中古車をロシアに輸出し、ロシアへの日本の輸出総額のほぼ半分をロシアへの中古車販売が占めた。3月と比較すると3.5倍の190億円にもなっています。

特に富山からロシアへの中古車輸出の増加は著しく、6月には137億円と3月の約4倍に。

(日本企業のロシア向け船舶が制裁により航海を中止した後、富山県内の港はロシア船の寄港地として好まれてきたため、ロシアにとって富山の重要性が増している)