https://youtu.be/IsbrS3Ngf5k
中国政府は6月に若者の失業率が21.3%に達したと発表しました。
しかし、中国メディア财新网(中国の産業界関係者向けにに金融ニュースと情報を提供している会社)は北京大学の張丹丹准教授が3月の若者の実際の失業率は46.5%だと指摘し報道しています。
一般的に認識されている「躺平」「啃老」などの非労働者を失業者とみなした場合、3月の若者の実際の失業率は最大46.5%に達し、公式発表の19.3%をはるかに上回ると報道。
中国国家統計局が発表したデータでは今年3月、中国の16歳から24歳までの都市青年人口は約9,600万人で、そのうち労働力人口は3,200万人、非労働力人口は6,400万人であるとされています。
労働力人口3,200万人の内、就業者は2,570万人、失業者は630万人となっています。
労働力人口6,400万人の内、不就学者は1,600万人で、その殆どが「啃老」「躺平」「専業主夫になる」事を選んでおり、 この1600万人も失業者とみなすと、今年3月の若年失業率は最大で46.5%に達しています。
※躺平 寝そべり族。2021年以降、中国本土で流行したネット用語で、競争社会を忌避し、住宅購入などの高額消費、結婚・出産を諦めるライフスタイルを送っている若者達を指す。2021年4月にSNSでバイラルになった「寝そべりは正義だ」という文章が転載されて広まりました。
家不買、車不買、恋愛はしない、結婚はしない、消費はなるべくしない事をポリシーにしているそうで、「最低限の生活を維持する事で、資本家の金儲けマシーンとなって資本家に搾取される奴隷となる事を拒否する」と主張しています。
※啃老 生計を立てる能力はあるがまだ「乳離れ」していない為、親に頼らざるを得ない。 「新失業者集団」と呼ばれている。つまりニートですね。
こちらが中国国務院の発表です。若者の失業率は20.8%となっていますが、実際は46.5%かもしれないと報道されており、半分もサバを読んでいる様です。
この分では全体の完全失業率も嘘でしょう。
張丹丹准教授は2022年と2023年に急増した中国の大卒者の公務員試験受験者数についても触れています。
2019年から2021年にかけて、中国の国家試験の志願者数は150万人に満ちませんでしたが、2022年には220万人以上、2023年には250万人以上に達しています。
しかし、公務員試験の採用者枠は僅か3万7000人で、若者の雇用問題の解決にはほど遠い。
若者の多くが「安定した」仕事に就きたいと考えているようですが、安定した仕事は誰にでも与えられるものではなく、これが多くの若者が「寝そべり」になる事を選ぶ理由でもあると指摘されています。
就職の為に努力せず寝そべる事を選んだ人の割合は、「控えめに見ても、若者の20%から30%」との事。
今年の7月、8月にも若者の失業率が上昇するとの予測がされています。