コットン上院議員は2021.6.10、ロイド・オースティン国防長官に対して「数百人」の軍の内部告発者が批判的人種理論(CRT)を含む「反米教化」訓練を受けさせられたと報告していた事を明らかにしています。
オースティンとの上院公聴会でコットンは、軍内部で「士気の急落、ほんの半年前には存在しなかった人種間や男女間の不信感の増大、これらのトレーニングだけで予想外の退職や離職が起こっている」と主張しています。
コットンは内部告発者が「軍の歴史の訓練が、警察の残虐行為や "組織的な人種差別"、"白人の特権 "に関する訓練に置き換えられた」と指摘
米軍が訓練に取り込んだ批判的人種理論CRTは、マルクス主義の批判理論等を大きく参考にしている。
米国や西洋の文化を抑圧的なものとして非難し、米国の文化や制度が「体系的な人種差別」や「白人至上主義」を促進していると主張することが多い。
批判的人種理論とは?
アメリカや西洋の文化を抑圧的なものとし、欧米の文化や制度が体系的な人種差別や白人至上主義を促進してると主張するもの。
このイデオロギーの提唱者は、マルクス主義の戦術である「階級闘争」を応用して、「プロレタリアート」と「ブルジョアジー」の間ではなく、ジェンダー、人種、民族の間で人々を追い込んでいると批判する人もいます。
例としては2020年に全米で荒れ狂ったBLM(ブラックライブズマター)の創設者もマルクス共産主義者です。
この件はワシントンタイムズ等もとりあげており、問題化しています。
この米軍の状態を把握する為に、テキサス州選出のダン・クレンショー下院議員とトム・コットン上院議員は軍隊が "目覚めたイデオロギーに陥らないように "軍務員のための内部告発フォームを立ち上げました。
提出された内部告発はコットン氏の事務所と共有され分析されるようです。
元海軍特殊部隊のクレンショーもツイートで「私たちの軍隊を覚醒したイデオロギーに陥らせるわけにはいかない。私たちは、誰もが声を上げることができる内部告発のウェブページを立ち上げたばかりです。あなたの告発は法的に保護され、私のオフィスと@SenTomCottonに届きます」と声を上げています。
こちらが実際の内部告発フォームです☟
こうした騒ぎになる少し前にも、米軍のジェンダー的な求人広告に批判が殺到しYoutubeコメント欄が閉鎖されています。
2021年5月24日に報道されていますが、2人の母親を持つ女性兵士を中心にジェンダー的な描写をした米軍の募集広告に否定的なコメントが殺到したため、"兵士の安全と幸福 "のために動画のYouTubeコメント欄を閉鎖せざるを得なくなった。
Emmaと題されたアニメーション広告は、カリフォルニア州で2人の母親に育てられたエマ・マロネロド伍長が入隊するに至った経験を中心に描かれています。これは、「The Calling」と呼ばれる募集広告シリーズに選ばれた5つのストーリーのうちの1つです。
日曜日の午後の時点で、このビデオはYouTubeで120万回再生されていますが、「いいね!」はわずか4千回、「BAD」は7万7千回という比率になっています。
5月12日から、否定的なコメントが急増していることに気づきましたと、陸軍エンタープライズ・マーケティング・オフィスのLaura DeFrancisco広報部長はArmy Timesに語っています。"これらのコメントは、当社のソーシャルメディアポリシーに違反しており、陸軍の価値観に沿ったものではありませんでした。兵士とその家族の安全と幸福を尊重するために、コメントを無効にしました」と述べています。
この広告は、ツイッターで反発を受けました。テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員は、この動画を「男らしさを感じさせない」と評し、また、ロシア軍が最近行った、力強さと男らしさを表現した広告と比較する人もいました。
どうやら米軍へのジェンダー教育などによる弱体化は深刻な様です。
こうした状態が続けば米軍の弱体化は必至と思われます。そして、ますます力を増す中国軍とこれから対峙するにあたり不安材料でしかありません。