去年10/7、「アルアクサの洪水」作戦と称してイスラエルの民間人を虐殺し、ハマスとイスラエルの戦争を始めた指導者の1人、イスマイル・ハニヤをイスラエルが暗殺しました。
イラン政府とハマスは水曜早朝、ハマスの指導者イスマイル・ハニヤがイランの新大統領就任式に出席した後、イランで暗殺されたと発表。
イスラエルはガザ紛争のきっかけとなった10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃が起きた瞬間から、ハニヤとマシャルらハマス指導者を殺害すると誓っていました。
ハニヤ暗殺後の様子については日本メディアは殆ど見せていませんのでコチラでご紹介します。
https://youtu.be/I1ZuXWhWFms?si=ReYTmruXYhsOha6T
・カタール外務省は声明で、イスラエルによるハニヤの暗殺は凶悪な犯罪であり、危険なエスカレーションであり、国際法及び人道法のあからさまな違反であると表明。また、ハニヤの暗殺とガザ地区の民間人を標的にしたイスラエルの無謀な行動は、この地域を暴力の連鎖に陥らせ、和平の機会を損なう事になるだろうとしました。
・トルコ外務省はハニヤ暗殺を卑劣なものとして非難を表明。エルドアンはパレスチナ国民への哀悼の意を表明し、今回の攻撃はガザでの戦争を地域的な次元（より広範な戦争）に移す事を目的としていると指摘し、ネタニヤフ政権には和平を達成する意図がないのを改めて証明したと言っています。
・ロシア外務省はハマス政治局長の殺害は完全に容認できない政治犯罪であると声明。
・レバノン暫定政府のトップであるナジブ・ミカティはハニヤ暗殺は世界的な懸念と地域の危険の輪を拡大すると非難。
・ハマス政治局長はイスラエルのハニヤ暗殺について「対立を激化させた。新たな形の抵抗に直面するだろうと言っています。ハマスは政治局長イスマイル・ハニヤの遺体は明日、イランの首都テヘランで弔われ、その後木曜午後にカタールの首都ドーハに移送されると発表しています。
・ハマス軍事部門であるアル・カッサム旅団は、ハニヤの暗殺は「地域全体に大きな影響」を与えるだろうと声明。
・イスラム聖戦運動は、「我が国の象徴に対して敵が行った罪深い暗殺は、我々の抵抗に害を及ぼすものではない」と発表しています
・パレスチナのアッバスは水曜日、ハマスの指導者イスマイル・ハニヤの暗殺を「卑劣な行為」であると非難し、パレスチナ人にイスラエルに対して団結するよう呼び掛け。
・ハニヤの後任について聞かれたハマスは、選挙が行われ「ハリド･マシャルやヤヒヤ・シンワルなどが後任となる可能性もあるし、メディアで著名でない人物が誕生する可能性もある」と答えています。
テヘランで暗殺されたハニヤはハマスの国際的なネットワークを動かしている最も著名な人物であり、世界的に最も認知されている正にハマスの顔でした。
ハリド・マシャルはハニヤと共にハマスの顔として有名です。
・ハマス支持者の発言を観察しているとハニヤの死は英雄的な殉教とされています。
・テヘランに居たハニヤにどうやってイスラエルが攻撃したのかイマイチハッキリしませんが、イスラエルメディアによると、革命防衛隊の迎賓館で就寝中に精密ミサイルが命中した疑いがあるそうです。
イランの最高指導者ハメネイ師は、ハマスの指導者イスマイル・ハニヤがテヘランで殺害された報復として、イランがイスラエルを直接攻撃するよう命令
ハニヤが殺害されたと発表があった直後の水曜日朝、ハメネイはイラン国家安全保障会議の緊急会合でこの命令を下したと革命防衛隊の2人を含む3人のイラン政府関係者は語ったとＮＹＴは報道。
イランがどの程度の規模で反撃するか、また、エスカレーションを避ける為に再び攻撃を調整するかどうかはまだ不明です。
イラン軍司令官らはテルアビブとハイファ近郊の軍事目標に対するドローンとミサイルの複合攻撃を再度検討しているが、民間人への攻撃は避けるつもりだとイラン当局者は述べているそう。
検討中の有力な選択肢の1つは、イランが支援しイスラエルに攻撃をさせているイエメン、シリア、イラクなどの他の戦線からの協調攻撃だとも。
国事全般の最終決定権を持ち、軍の最高司令官でもあるハメネイは、革命防衛隊と陸軍の司令官に対し、戦争が拡大しイスラエルか米国がイランを攻撃した場合に備えて、攻撃と防衛の両方の計画を準備するよう指示したとイラン当局者は述べています。
ハメネイはハニヤの死に関する公式声明で、事件がイラン領土内で起きた為「ハニヤの為の血の復讐は我々の義務だ」と述べ、イランが直接報復する意向を示唆し、その後のイスラエルからの反撃に備える様に準備している様なので、近日中に何らかの行動を起こす確率は高そうですね。。。