https://youtu.be/5CLK2EBHkw4?si=ES2_AtI7eeSp1B5H
マドゥロ政権とベネズエラ国民の衝突はギアが一段上がったかのような激しさになってきました。首都カラカスで警官隊とデモ隊が衝突。
日曜日に行われたベネズエラの大統領選挙が独裁者ニコラス・マドゥロによって不正に行われたとの疑惑が更に深まり、激しい抗議活動が勃発しています。世論調査で圧倒的な支持を得ていた野党候補は、自分が勝利した証拠があると発表し、集計結果を公表しました。
投票の結果の75%が精査された結果、野党のゴンザレス候補が68%の票を得ている事が分かったと野党側からは発表がなされています。
ベネズエラの大統領選挙では、有権者は電子投票機を使用して投票を記録し、自分が選んだ候補者を示す紙の投票用紙を発行しています。有権者は投票所を出る前に、この投票用紙を投票箱に入れる事が求められます。
投票所が閉まると、各投票機は候補者とその投票数を記載した集計表を印刷します。
マドゥロ政権は選挙管理委員会(CNE)と地方政党コーディネーターのネットワークを通じて投票システムを厳しく管理しています。
ベネズエラの法律では野党の代表者は投票プロセスや開票に立ち会う事ができ、機械から最終集計表のコピーを入手する事ができると規定されています。
野党はこの権限に基づいて選挙結果を調査していた様です。
しかし、今回の大統領選挙では一部の証人が開票結果を追う事を与党側に阻止され、開票結果が印刷されなかったと報告しています。その後、野党側は選挙陣営の代表者が提供した投票集計に基づき、ゴンザレス氏の勝利は「圧倒的」だったと発表しました。
今回の露骨な不正選挙は南米諸国から非難を浴びていますが、それに対してマドゥロ政権はマドゥロの再選に異議を唱えたアルゼンチン、チリ、コスタリカ、ペルー、パナマ、ドミニカ共和国、ウルグアイから全外交官を撤退させると発表
殆ど南米全部と断交すると言い始めたマドゥロですが、これに対してウルグアイ、アルゼンチン、コスタリカ、エクアドル、グアテマラ、パナマ、パラグアイ、ペルー、ドミニカ共和国など多くのラテンアメリカ諸国は、米州機構(OAS)との緊急会議を開催し、ベネズエラでの選挙結果の徹底的な検討を求めるよう求めています。
一方、マドゥロの独裁者仲間のロシア、中国、イラン、キューバは同氏の勝利をお祝いしました。
ベネズエラの首都カラカスでは今もデモ隊がマドゥロが去るまで徹底抗戦を続けると人々が集まっていますが、マドゥロサイドは抵抗するものは徹底的に逮捕すると発表しています。
https://youtu.be/776s3fCGiOg?si=f0KdRnybdi18WqbG
南米各国がマドゥロについて良く思っていない理由
マドゥロが2013年に初めて政権に就いて以来、約800万人、人口の約5分の1が国を離れました。その大部分はラテンアメリカとカリブ海諸国に留まり、隣国コロンビアだけで推定300万人近くが暮らしています。
こうしたベネズエラの政情不安が続き、南米諸国にもベネズエラからの難民が溢れている状況に各国は神経を尖らせている様です。
現在、ベネズエラの野党は数十年に渡り国を支配してきた独裁政権の失政と腐敗により、ベネズエラの国内総生産(GDP)が約4分の3減少し、数千万人が貧困に陥り、更に数百万人が国外へ脱出を余儀なくされた後、経済の立て直しを目指しています。
ベネズエラ国民の80%以上が貧困状態にあり、病院の約70%が基本的なサービスと医療用品を欠いておりマトモに機能していません。
また、米国の6か月に及ぶ制裁緩和によりベネズエラの石油収入は増加したものの、生産量は1日当たり100万バレルを超えるには至りませんでした。
マドゥロが勝利すれば、現在海外で暮らしている約800万人のベネズエラ人に加え、更に数百万人が難民になると推定されています。
ベネズエラのメガナリシス社が5月に実施した世論調査では、ベネズエラ人の約40%、つまり若者を中心に約1000万人が国外脱出を検討すると推定されており、その殆どは近隣諸国に移住する事になります。
米国へ向かいたい人々もいます。
2023年には、32万8000人を超えるベネズエラ人が、米国南部国境に向かう途中のコロンビアとパナマの間の60マイルの森林ルートであるダリエン・ギャップを越えました。
2019年10月以来、米国税関・国境警備局は、合法的な入国地点間で80万人以上のベネズエラ移民に遭遇しているとの事。
2021年以来、45万人以上が一難民として米国に到着し、数か月または数年間米国に滞在する事を許可されている状態です。
そんなベネズエラですが日本とも少し関係があります。
独裁者マドゥロにより荒廃した祖国から生きる為に逃れた先が日本。
地方競馬を支える ベネズエラ人の厩務員は日本での仕事は大きなチャンスと喜んでいました。
名古屋競馬場では厩務員(きゅうむいん)の3分の1が外国人で、ベネズエラ出身者は10人。厩務員不足が深刻な地方競馬を支える貴重な存在になっています。
ベネズエラではかつて豊かな頃は競馬が盛んで、1 0年以上の調教経験をもつ職人が多数存在しています。
そんな職人が名古屋で生きる道を見つけていた様です。
独裁者を倒し、一日も早く祖国の家族の元で暮らせるようになれば良いですね。