先日、何度も上昇を防いできた下げのチャネル(オレンジの上下のライン)を上抜けし、今回こそは再度の上昇トレンド入りをするのではないかと期待されているビットコイン。
ファンダ面、テクニカル面で様子を見てみましょう。
ビットコインはチャネルをブレイクしただけでなく、9月末の高値、8月末の高値を切り上げてきています。
このまま以前の高値を上抜けしていけるか注目です。現在69000ドル付近ですが、次は7月の69970ドルを上抜けです。
もう少し細かく見ると、今年9月米国が利下げをスタートしてから流れが変わり、高値も底値も切り上げてきている事が分かります。それまでは3月からずっと高値・底値を切り下げてきていました。
FRB(米連邦準備理事会)は2024年9月18日に利下げを決定しています。チャートに縦の黄色の線で示した位置です。
9月18日の利下げ後にビットコインETFへの資金流入がそれ以前と比較して明らかに増えてきています。
これがビットコイン価格を押し上げ、下降チャネルをブレイクした大きな要因の一つだと思われます。
利下げの影響は移動平均線にも表れています。利下げの9月18日直後の9月19日に20日移動平均線が50日移動平均線をゴールデンクロス。
9月25日には20日移動平均線が100日移動平均線をゴールデンクロス、10月16日に20日移動平均線が200日移動平均線をゴールデンクロス。
※ゴールデンクロスとは:長期の移動平均線を、短期の移動平均線が下から上に突き抜けたとき(交差したとき)を、ゴールデンクロスと呼び価格上昇のサインです。
ゴールデン クロスを観察するために最も一般的に使用される移動平均は、50 日移動平均と 200 日移動平均です。一般的に期間が長いほど、より強力で持続的なブレイクアウトが形成される傾向があります。たとえば、S&P 500 などの指数で 50 日移動平均が 200 日移動平均をクロスオーバーすることは、最も一般的な強気市場シグナルの 1 つです。
つまり、利下げによりビットコインマーケットが強気に変わった事を示唆しています。
4時間足で9月19日に50日移動平均線が200日移動平均線をゴールデンクロス。
直近の強い値動きの原因
10月18日米国証券取引委員会(SEC)が、ニューヨーク証券取引所(NYSE)とシカゴ・オプション取引所(CBOE)が複数のビットコインETFのオプション取引を提供する事を許可するという、規則変更を承認しました。
これにより、今までより更にビットコインマーケットに資金が流入する事が見込まれ、現在価格を押し上げていると考えられます。
SECが主要ファンドのオプション取引を承認した事で、ビットコインETFに20億ドル(3000億円位)が流入したとの報道がありました。
BlackRockはIBIT ETFの発行者として、ここ数日で680億円以上のビットコインを取得しています。
こうした状況や、欧米の中央銀行によるさらなる利下げ、仮想通貨を支持するトランプ氏の支持率上昇、ビットコイン現物ETPへの大幅な資金流入など、ビットコインが史上最高値を更新する条件は整っていると期待され始めています。
その一方で不安定要素としては日銀と石破政権による利上げです。8月に日銀が利上げを発表した事で、ビットコイン、日経、米国株は暴落しました。そういった事から、次の衆院選の結果によっては円高に振れてビットコイン価格に影響が出る可能性があります。
ビットコインの上昇を受けてアルトも活性化
特にトランプ当選で、主要なポジションを得そうなマスクが支援するドージコインが異様な上昇を見せています。
ドージコイン週足⇩
日足⇩
今年三月に見せた様な急騰を再び起こし、2021年に見せた様な爆上げを再び出来るのか?それらについては今後も監視しておきます。ドージコインもFRBの利下げ発表の9月18日後に下げレジスタンスをきちんとブレイクして上昇してきています。