ブラックロックのラリー・フィンクCEOは日経のインタビューに応じ、中国の景気回復の遅れや長期的な成長見通しの悪化が懸念される中、投資家の資金が中国株から日本株へと移行していると語りました。
「一部の海外投資家が中国を売っているのが分かる。彼らは中国経済を懸念して中国に重点を置かず、アジアへのエクスポージャーを継続する為に日本に投資している。」
⇧日経週足
フィンクはゼロコロナ政策を止めて景気回復を推し進める中国について、当初市場は非常に楽観的に見ていたけれど、今や楽観的な見方は薄れつつあると述べています。
その主な原因は、中国の消費回復が予想以上に弱い事だと指摘しました。
中国マネーも日経225指数に連動する2つの上海ETFに怒涛の様に流入。
日経平均株価が33年ぶりの高値を更新する中、中国マネーが日本に特化した株式ファンドに流入。熱狂的な関心を集めており、その価格は純資産価値をはるかに上回っていると警告されるレベル。
華安三菱UFJ日経225ETF(513880.SS)の運用資産は今年、2倍以上の1億2350万元(1752万ドル)となった。
中国人も日本株に殺到している様です。
ブラックロック以外の企業も日本株に注目。
ゴールドマン・サックスのアジア太平洋地域チーフ・エコノミストは「上海と深センに上場する大企業を対象とするCSI300指数が年初の上昇分をすべて帳消しにして中国が低迷する中、投資家はチャンスを求めて他の地域に目を向けている」と言っています。
外国人投資家が日本市場を牽引し、日経平均株価が1990年以来の高値を維持しているのは間違いないと言われており、モルガン・スタンレーやソシエテ・ジェネラルなどのウォール街の銀行は、日本株を楽観視しており、「オーバーウェイト」でポジションを保有しています。
モルガン・スタンレーは、グローバル中期見通しで、日本株は世界の同業他社をアウトパフォームすると予想:「ROE(株主資本利益率)が改善し、EPS(一株当たり利益)の見通しが優れている日本は、我々が最も好む地域である」とマイク・ウィルソン最高投資責任者(CIO)は言っています。
バフェットが日本株は最高だと少し前に言っていましたが、その通りの展開になってきました。これに気が付いて日本国内からの投資が活性化するかどうかが今後のカギだと、ブラックロックのフィンクは述べています。