この動画は中国国内で即座に削除され、アカウントも閉鎖されてしまいました。
この方は杭州湾(中国浙江省の北東部に位置し、北には上海市があります。経済黄金地区と言われる)でガイガーカウンターを用いて測定し、8/24に中国メディアが福島原発付近でガイガーカウンターで測定した数値(0.13マイクロシーベルトμSv/h)と、杭州湾の数値を比較した動画を上げていました。
以下が中国メディアが福島原発6.5㎞の地点で測定した数値(0.13マイクロシーベルトμSv/h)です。
最高値は2.0マイクロシーベルトμSv/hとも。
この方がバケツで海水を汲んできて測定した数値(2.15マイクロシーベルトμSv/h)がこれです。
彼はこれを見て驚き動画をアップしました。
使っていたガイガーカウンターは放射線測定器ガイガーカウンター・インスペクタープラスだと思われます。
18万円などと値もついていて、結構高いですね。
この方と似たような方法で今年、福島県内の海水浴場の環境放射線モニタリング(監視)調査が原子力災害現地対策本部(放射線班)と福島県災害対策本部(原子力班)によって行われていますが、そこで出てきた数値をお見せします。
福島の海水浴場で地表面(地上1cm)、地上50cm、地上1mで計測しています。
どの高さで測っても0.05マイクロシーベルト(μSv/h)程度で変わりなく、海水中のトリチウムは不検出、全ベータ放射能濃度は0.01~0.03Bq/Lであり、福島第一原子力発電所事故前の値と同程度でした。
これらの福島県内の海水浴場での数値と、杭州湾の2.15マイクロシーベルトμSv/hを比較すると確かに高いですね。
最近、中国政府が福島処理水放出に対して過剰なまでの扇動を行っている為、それを不審に思った人々がガイガーカウンターを持ち、中国国内で測定を始めているのです。
・北京市在住の方
「浴室用品の放射線量はもっと高い筈で、私の家では全て0.2マイクロシーベルト以上、特にトイレでは0.4マイクロシーベルトだったと記憶している。」
・話題になった上海の方の事例。
「 私は心配している。
ガイガーカウンターで測定された我が家の放射線の値は東京の976倍である。
私の家では最大9.7マイクロシーベルトに数値が上昇し、本当にショックを受けています。
CCTVの新しいデータによると東京は0.01ですが、これは東京の976倍じゃね!? ガイガーカウンターは半年前から持っていたのだが、家で測るのは嫌だなぁと思っていましたが実際使ってみたらこんな結果となった。 頭痛がする。 一般的な問題なのか?特殊事例なのか?皆さんの意見を聞きたい。 」
こうした状態にメディアも興味を持ち取り上げ始めています。
中国ではガイガーカウンターが売られているが、自分の家で東京の900倍オーバーの数値を測定した人も出ている。
日本の福島原発処理水放出が始まった後、中国国内ではパニックが広がり、低価格の塩が買い占められただけでなく、高価格のガイガーカウンターまで品切れとなっています。
しかし、ガイガーカウンターを購入した多くの中国人は自宅が最も放射線量の高い場所である事に気づきました。 ある中国のネットユーザーは、ガイガーカウンターを使ったところ、放射線レベルが東京の976倍だった事をSNSに投稿しました。(上の例です)
中央通信社が引用した報道によると、日本の処理水が24日に海に放出された後、もともと単価350元から500元(7000円~10000円)程度の冷やかし商品であったガイガーカウンターが瞬く間に売れ筋商品となりました。
中国本土での「ガイガーカウンター」への検索ボリュームは1週間前に比べて232%増加。 すぐに在庫も完売してしまった様です。
一部のメーカーは、以前の毎月の売上の数倍にあたる1万台以上を福島処理水放出後に売っており、 一部の販売プラットフォームでは、注文されたがまだ発送されていないガイガーカウンターが数万個ある事を示していました。
この様に飛ぶように売れている様子を多くのメディアが伝えていましたが、あっという間に全て記事が消されました。もうこうした検索結果からリンク先には飛べなくなっています。
中国国営メディアによると、ガイガーカウンターを購入した中国人は商品を受け取るやいなや、自分の身の回りを測定して回っている様です。
そんな中、「最も放射線量の高い場所が自宅である事がわかった」との報道もあり、浙江省の沿岸都市に住む夏さんという一般人の事例では、屋外で測定した放射線量は毎時0.06~0.08マイクロシーベルトだったが、彼女が自宅で測定したところ、放射線レベルは毎時0.1~0.2マイクロシーベルトに上昇し、トイレと寝室の数値は更に高かったたとの事。
中国のネット上では自宅の測定値を公開している人が多数いますが、その殆どは毎時0.1~0.2マイクロシーベルト前後で、夏さんの測定値とほぼ同じだと言われています。 その為、放射線量の高いタイルや大理石などの建材が原因なのではないかと疑われ始めました。
また、中国のネットユーザーは今後、内装工事が行われる際に誰もがガイガーカウンターを持ち、建材の放射線レベルを検査するようになるのではないかと危惧されています。
「放射線物質を含んでいると疑われ始めた建材市場のビジネスは今後、難しくなるだろう」という声も上がっています。
沈栄琴准教授は中国の建材は一般的に結構なレベルの放射線量を持っていると指摘しています。
これは多くの中国人を警戒させ、中国の建物の放射能汚染は珍しくないのではないかと不信感を抱き始めており、国民は不動産開発業者に文句を言うようになっただけでなく、不動産業界と中国政府の癒着があるのでは・・・等と疑い始めている様です。
恒大、エバーグランデ、SOHOの巨額債務問題は既に中国不動産バブルを崩壊させましたが、今回の中国建築物放射能汚染疑惑は更に現在の不動産危機を悪化させる可能性があります。
キャピタルゲインを狙って不動産を買っている中国人達は、物件の価値を下げる要素である放射線量を物件売買の判断材料にしますからね。
放射線量が多い建物は値崩れするので誰も買いません。
何故中国の建材から放射線が出るのでしょうか?
ハッキリした原因は分かりませんが、、、
中国は海辺から建設用の砂と砂利を集め、建材を作っています。
こちらは少し古いですが、中国の海岸砂鉱資源の分布図とされるもの。
拡大します。
こちらは中国の太平洋に面した原発一覧で、これらが大量の原発処理水を太平洋に流しています。
中国国内では近年急激に建造物が増えたがその時に必要な建材としての砂利や砂を、中国の原発が処理水を排水している目の前の海底から採取しているものと思われます。
2020年の事例では、中国海警局は大規模な違法海砂採掘事件を摘発し、5,000万トン以上の違法海砂が流通していた事を確認しました。
事件総額は20億元(400億円)以上である事が確認され、この海砂は福建省、浙江省、江蘇省などに販売され、中国の中東部にも浸透している事が判明。5000万トンという海砂の量は中国の大都市の年間砂消費量に相当するそうです。
近年川砂資源の枯渇、資源・環境制約の強化などの問題により中国の川砂供給は減少し、建設用砂の供給は緊迫しています。その為、砂・砂利の価格は急上昇し違法な海砂採掘が後を絶ちません。
川砂不足なので海砂が市場に急速に流通し、広東省、浙江省、福建省などの沿海部から中国の中部地域に浸透していると発表されています。
この為、2020年から地方政府は海砂を合法的な採掘事業として主流にし始めたと。
中国セメント網の統計によると、広東省、福建省、海南省などの海砂採掘計画が発表され、海砂の採掘量は3億トン以上に達したそうです。
しかし、中国の膨大な量の原発処理水は本当に安全基準を満たしていたのでしょうか?
もしかして…放射能物質を完全に除去せずに適当に排水し、その結果、現在採掘されている3億トン以上の建設用の海砂や砂利が放射能汚染されていた可能性はあるのではないか?と疑わずにはいられません。
結果として中国の皆さんの自宅から放射線が出るのでは。。。
中国政府は福島原発処理水デマを煽る事で、うっかり自国が大混乱に陥るパンドラの箱を空けてしまったのかもしれませんねぇ・・・