この状態について細かく見てみましょう。
https://youtu.be/0R8ZXrYdG24?si=LcLk-0watHNsL8U9
日本の川口でクルド労働者党(PKK)の祭りが行われている様子がトルコで流されています。
公安調査庁がホームページなどで公表する「国際テロリズム要覧」で「テロ組織」として挙げていた情報が大幅に削除され、最近話題になっています。
⇧こちらのページになります。現在はクリックしても内容が見れません。
公安は「11月24日にウェブ版を更新した事で、複数の「テロ組織」に関する情報がなくなった」と説明しています。
国際テロリズム要覧とは各国のテロリストについて注意喚起する為に公安が公開している一覧で、今年9月下旬2023年版が発行され、11月24日に更新されました。
その際にPKKやアルカイダや日本赤軍がテロリストとして表記されなくなっていたのです。
削除した理由を「従来は海外のシンクタンクのレポートや、各国の政府機関の指定を参考にしていたが、「どのような基準なのか」という問い合わせもあったので、23年版から記載内容を国連安保理決議第1267号に基づく制裁リストに準拠したと説明している様です。
国連安保理決議がなされていなくても、とんでもないテロ行為を行っている極めて危険なテロ組織は多数存在していますので、公安が危険なテロリストの存在を隠す事で、日本人が危険に晒される事になります。
※公安調査庁のトップページから「PKK」で指名検索をかけると、現在はトルコのセクションでPKKの情報自体は確認できます。
それでは他国での日本の公安がPKKやアルカイダをテロ・リストから除外した事についてどのように言われているのか見てみましょう。
イスタンブールの放送局24TVが日本の公安がPKKをテロ・リストから除外と報道。
24TVは日本はテロ組織PKKをテロリストから削除した事について、以前は記載されていたリストが消されていると端的に報道しています。
日本はテロ組織PKKをテロリストから削除しました。そこにはアルカイダ、ボコ・ハラム、日本赤軍を含む多くの組織がリストに含まれていました。
今年1月17日、日本の国内情報機関である公安調査庁の公式ウェブサイトに記録されたオンライン・アーカイブでは、「世界の主要なテロ組織及び武装集団の概要」というタイトルで、PKKが「主要な国際テロ組織」のカテゴリーに分類されていました。
しかし、最近更新されたウェブサイトによって公開された新しいリストでは、PKKは世界の主要組織とテロ組織の両方のリストに含まれていませんでした。
ロシアメディア・スプートニク
トルコ・民族主義者行動党(MHP)がクルド労働者党(PKK)をテロ・リストから削除した日本に反発
トルコ大国民議会(トルコ共和国の立法府)国会では、各グループの副議長が議席に着き、日本でのPKK活動などの議題について評価を行いました。
民族主義者行動党のムハメド副議長は、クルド労働者党がヨーロッパでの宣伝活動をアジア(日本)に移したことを指摘し、次のように述べました。
民族主義者行動党(MHP)のムハメド副議長は、「以前から日本で宣伝活動を行ってきたテロ組織のクルド労働者党(PKK)が、日本の国内情報機関によってテロ組織リストから削除された事が明らかになった。我々は、日本当局のこの誤った決定を非難し、早急にこの過ちから立ち返るべきであると表明したい。我々は、日本政府が40年以上に渡って3万人以上の同胞を殺害してきた赤ん坊殺しのテロ組織であるPKKと距離を置き、トルコと日本の関係を健全に保つ事を願っている。」と話しています。
トルコメディア・habervaktiは石井さんを取り上げながらPKKと今回の決定を非難
日本がスキャンダラスな決定をしました!クルド労働者党(PKK)をテロ組織リストから削除したのです。
PKKをテロ組織として承認していない国々にはロシア、中国、インド、スイス、エジプト、イスラエル、チュニジア、サウジアラビア、ウクライナ、アラブ首長国連邦が挙げられます。日本はPKKをテロ組織として承認していない国のひとつとなりました。
日本におけるクルド労働者党のプロパガンダについて。
ここ数日、日本ではテロ組織クルド労働者党(PKK)の支持者が、同組織のプロパガンダ・ソングを歌いながら、地域の広場でハライ(アナトリア半島の中部と南東部における民俗舞踊。ハライは立つ、跳ねる、踊るを意味する)を行いました。
日本人ジャーナリストの石井孝明氏は、最近日本で増加しているクルド労働者党のプロパガンダに反応しました。
自身のソーシャルメディアへの投稿で次のように述べています。
「クルド労働者党は日本でフェスティバルを開催し、PKKの旗を振った。彼らはテロ組織によるトルコ兵の殉教を賛美する歌を歌い踊った。私はこの恐ろしい光景を知らなかった。」
トルコ日刊紙 トルコ・デイリー・ニュース
こちらのメディアも中々強めな見出しで日本を非難しています。トルコ上場メディアです。
日本が不可解な決定を下した。日本の諜報機関は公式サイトのテロ組織リストからPKKを削除したのだ。日本の国内情報機関である公安調査庁のリストには、アルカイダやISISを含む多くのリストが含まれていた。
しかし、最近更新されたPSIAウェブサイトによって公開された新しいリストでは、PKKは世界の主要組織とテロ組織の両方のリストに含まれていませんでした。日本のPKKの決定は反響を呼んだ。
欧州連合理事会の資金援助を受けているイスタンブールのベヨグルに本社を置くトルコの通信社Bianetによる報道(こちらはPKKの影響力がかなり強い左翼メディアです)
主に人権関連の問題を報道しており、 国境なき記者団のメンバーであるナディレ・メーテルや左翼政治活動家のエルトゥールル・キュルキュらによって2000年に設立された通信社ですが、こちらの日本の公安調査庁がPKKをテロ・リストから解除した事についての報道。
日本の公安調査庁がPKKを「外国テロ組織」リストから削除したとの公式発表を受け、クルド国民会議(KNK)は日本に対し、「トルコにおけるクルド人問題の平和的解決を促進する為、国際政治において建設的な役割を果たす」よう要求しました。
ブリュッセルに本部を置くクルド人組織で構成されるクルド国民会議は、金曜日に発表した声明で、日本の法務省がクルド労働者党(PKK)をテロ組織リストから削除した事を歓迎すると述べ、日本の法務省が誤った情報ではなく、事実に基づいた判断に基づき、責任を示したと述べました。
同団体は「日本の行動が、他の国々が(PKKの名前をテロリストから削除する事を)検討するきっかけとなり、長年の『クルド人問題』に対する平和的な政治的解決策が見出される事を期待する」と表明しています。
※クルド労働者党は欧州での大規模麻薬ビジネス・自爆テロ・人身売買に関与している紛れもないテロ集団です。
何故、日本の公安はPKKをリストから外したのか?
メディア・ニュースは日本の公安調査庁がPKKを「外国テロ組織」リストから削除した事を確認したと報じ、同庁の広報担当者の言葉を引用して、「PKKとレバノンのヒズボラがリストから削除されたのは、日本が国連安全保障理事会の定義を利用して、より少数の組織に制裁を課す提案をした為だ」と伝えています。
※国連の定義を利用して、テロリストと指定される組織を極めて少数にして、PKKやハマスらテロリストをテロリスト扱いしないように画策しました。との事です
他国での様子。
アメリカ合衆国国家情報長官( Director of National Intelligence、略称:DNI)
カナダ公安がクルド労働者党をテロリストと指定している様子
英国政府がクルド労働者党をテロリストとして分類している様子
EUによるPKKのテロ指定の様子と、PKKによるテロ犠牲者のご遺族への哀悼の意
いずれにしても民主主義国である以上、PKKやハマスはテロリストとして誰の目にも分かるように明確に表記すべきです。
追加:ドバイでCOP28に参加していた岸田首相が、トルコのエルドアン大統領に対面で「日本の公安調査庁がPKKをテロリスト・リストを外した事は不快だ」と言われた模様です。
ここで何が報道されているかについて確認しました。
トルコ日刊紙 トルコ・デイリー・ニュースはエルドアン大統領がクルド労働者党(PKK)騒動を岸田首相に伝えたと報道しています。
エルドアン大統領は、岸田文雄首相とも会談しました。
COP28サミットで行われたこの会談は、ここ数日の日本によるPKKに対するスキャンダラスな決定の後に行われた為、重大なものとなりました。
最近行われた日本のPKKテロ・リスト除外は、
トルコ国内で厳しい反応を引き起こしているからです。
エルドアン大統領は岸田首相との会談の中で、この問題に対するトルコの不快感を岸田首相に表明しました。