9月6日の米国雇用統計発表を受けて米国株が下落

 

日経先物は米国株以上に暴落。月曜の朝はツラい展開になりそうです。

2024.9.7 photo mei

· 投資
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⇧米雇用統計を受けた後の日経先物の動きですが、36700円付近から35130円と4.5%近く下がりました。

 米国労働統計局は昨夜21:30に8月の非農業部門雇用者数の推移を発表しましたが、結果は・・・非農業部門雇用者数は合計142,000人増加、失業率は4.2%で殆ど変化は無し。

米労働省が金曜日発表した雇用統計は、今年最も注目される経済ニュース発表の一つとして世界中から注目を集めていました。

この発表はFRBが2020年3月以来初となる金利引き下げを準備をしている中で行われ、11月の大統領選挙も控えている事もあって皆さん注目。投資家は先月の雇用統計の発表で米国株が急落したのでこの数字に神経質になっています。

8月の非農業部門雇用者数はブルームバーグが調査したエコノミストの平均予想である16万3000人の雇用増加を下回っており、パンデミック後の目覚ましい雇用ブームが弱まっている事を示すさらなる兆候となっているとメディアは報道しています。

※これについてはメディアの報道は一部不正確です。先日お見せした様に、雇用は不法移民を含めた移民のパート雇用が増え、正規雇用が減っていましたので微妙です。

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失業率はマーケットの予想通り。雇用者数はマーケット予想の16万人をやや下回りました。

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平均時給が下がってきているのは、移民のパートが増えてきているからだと思われます。

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トランプの表現は過激ですが、実際の状態を表しています。日本のメディアはカマラ・ハリス応援団なのでこういう実情は見せなさそう。

 

WSJは2022年からの雇用者数のグラフを添えて、雇用は2022年から弱まり続けていると報道しています。

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株価に影響を与えると警戒されていた雇用統計は雇用者数はそれほど伸びなかったとは言え、数値は殆ど予想の範囲ですね。しかし、ナスダックを中心に米国株は下落しました。それと共に日経とビットコインも下落。

原因の一つは雇用統計の数字がそこまで悪くなかった事を受けてFRBが9月の利下げを大幅な利下げとなる50bpではなく、25bpに留めるかもしれないと匂わせた為、失望売りとなった可能性があります。

 

現在のナスダックの価格位置

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短期的にはナスダックは先月頭の日銀利上げと悪い雇用統計発表による暴落から価格を戻している途中でしたが、上昇の勢いが弱く、再度下落し始めてしまっています。

下落を牽引しているのはNVIDIAやテスラです。

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ロイターはウォール街の主要株価指数は、重要な雇用統計が今月末に予定されている米連邦準備制度理事会(FRB)の 利下げ幅に関する不透明感を払拭するものではなかったことから、金曜日に3週間以上ぶりの安値まで下落したと報道。

利下げ幅が縮まる可能性があるから売ったと。

 

S&P500の現在地⇩

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S&P500についてはコロナパンデミック後、米国政府のバラマキ政策などの結果、資金が株に流入し、順調に伸びていた後、ロシアウクライナ侵略スタート後から下落。そこから持ち直し、上昇を続けています。

特に去年11月から力強く上昇してきました。

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しかし、最近その勢いが弱まってきています。原因はマーケットを牽引してきたNVIDIAを筆頭とする半導体銘柄の株価の不調です。

直近では去年11月からS&P500の上昇を支えてきたサポートラインを8月頭に割り込んでしまいました。(赤い丸をした場所)

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今週頭にサポート割れをした後、指標の影響も受けながら急落してますが、ここから更に下げても強力なサポートライン(黄色で丸をした場所)で下げ止まり、反発してくると見ています。

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このラインは前回の8月頭の暴落をストップさせたラインで、週足レベルの強力なラインです。ここも下抜けした場合はかなり危ないです。

 

日経先物現在地

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日経先物週足です。2012年からこの様な動きをして今の位置に居ます。

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今年、バブル時の過去最高値を33年ぶりに突破した日経平均。ここのところ40000円の上値が重く上げきれずにいます。

https://youtu.be/nRFF8V1Ep2k?si=E0keXHm2TRXmp6kg

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年始から現在の上昇を支えてきたサポートラインを7月中旬に下抜けした後、日銀の利上げ発表により更に暴落。現在は2023年から上昇を支えてきたサポートラインも(緑の丸の場所)下抜けしてしまいそうです。

8月頭の暴落時には日銀の利上げ取り下げ発表などにより、辛うじてこのサポート内に戻せましたが、現在再び危険な位置に。

参考:前回の8月の暴落は30900円付近でピタッと止まっていますが、これには理由があって、2020年のコロナパンデミックの際の底値を起点とするサポートラインに触れて下げ止まったからです。

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アップ⇩ピタッと下落ストップ。

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細かく見ると、日経先物は9月3日から急落していますが主要な原因の一つに米国統計と米国株価の他に、円高があると思われます。

日経9月3日から急落の様子⇩

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ドル円、9月3日から急落の様子⇩

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日銀が利上げを行うと発表した事で話題になった円キャリートレード巻き戻しによる株価暴落。

一時は日銀が急激な利上げは実行しないと発表した事で欧米の投資家にも楽観ムードが広がって、日経もレンジ相場となり為替と連動しなくなってきていましたが、最近急激に円高が進行した事により、再び円キャリートレード巻き戻しによる株価下落が起きてきているのではないかと見ています。

ここ数日ですがドル円と日経先物が同期しているかのような値動きです。

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これから日本株で新規ポジションを取られる方は、ドル円と日経先物の動きもチェックして地合いを確認してからが良さそうです。

ビットコインは最近お見せしている様に緩やかな下げチャネルライン(上下のオレンジのライン)内で、下げているターンです。

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黄色い矢印は下げチャネル内での価格の動きを表します。

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今回は最大50000ドル程度までの下げからの反発を見込んでいます。