イタリア政府、一帯一路への参加は酷い間違いだったと主張。

 

中国国営環球時報は言い掛かりだと反発

 

Photo agi.it

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https://youtu.be/uPakhjuXk7g

イタリアは前政権下で中国との一帯一路協定に調印し、G7で唯一の参加国でしたが、最近一帯一路協定からの離脱を加速させています。

イタリア国防大臣は日曜日、「4年前、中国の一帯一路構想(BRI)」に参加したが、我が国は輸出を殆ど促進させる事ができず、「即興的で酷い間違い」だったとメディアに語り、世界で大きく話題となっています。

これを受けて中国にも衝撃が走っていました。

https://youtu.be/fKNrI2sD_h8

クロゼット国防相は中国が推進する世界各地のインフラへの大規模な投資を想定した巨大プロジェクト(しばしば「新シルクロード」とも呼ばれる)である「一帯一路」構想について、かなり鋭く意見を述べました。

イタリアの一帯一路への参加は、ジュゼッペ・コンテ前政権によって決定され、2019年に中国政府と「覚書」に署名されました。

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この協定は2024年に自動更新されるのですが、ここ数カ月、メローニ政権にとって主要な外交問題の一つとなっています。というのも、この協定から離脱するには、3カ月前に文書で協定の破棄を申し入れなければならないからです。

昨年の選挙期間中、メローニは中国の「一帯一路」構想から離脱すると主張しています。

 

クロゼット国防省の発言

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イタリア国防大臣は一帯一路協定についてこの様に述べています。

一帯一路に参加決定は、ジュゼッペ・コンテ政権が即興で行った卑劣な行為であり、二重のマイナスを我が国に齎した。イタリアは中国にオレンジを大量に輸出したが、中国からイタリアへの輸出は3年間で3倍になった。

この期間に他の国も中国への輸出を増やしたが、それは一帯一路協定を結ばずに行ったものだ。

実際、イタリアにとっての一帯一路への参加は、大きな経済的見返りはない。

過去4年間で、イタリアの対中輸出は130億ユーロから164億ユーロへと僅かに伸びたに過ぎない。

一方、中国からイタリアへの輸出は317億ユーロから575億ユーロへと大幅に増加している。更にイタリアの一帯一路加盟は中国にとってある程度は外交的勝利でもあった。

 

仮にイタリアが一帯一路協定を離脱した場合、中国は現在福島処理水放出で水産物禁輸を行い日本に嫌がらせを行っている様に、イタリアにも経済を使った嫌がらせを始めるでしょう。

イタリアのファルネジーナ経済観測所のデータによると、協定締結の年である2019年以降、イタリアの対中輸出は129億ドルから2022年には164億ドルになっています。

特に中国からイタリアへの輸入が316億から575億になった事と比較すると、控えめな成長でした。

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グラフからわかるように、覚書の調印から4年後、中国からの輸入は輸出を上回り、貿易収支のバランスが崩れています。イタリアの輸出は97億ユーロで止まっているが、中国からの輸入はその2倍以上の190億ユーロを超えています。

それに加え、イタリア経済界への激しい中国の浸透工作などもあります。

メローニ政権は経済的な痛みを負ったとしても、ここで中国への依存を断ち切るべきでしょう。

 

中国側の反応

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中国国営メディアは、これは現イタリア政府の閣僚による「過去最強のシグナル」であると警戒しており、イタリアの国防大臣がこのような発言をすること自体が異例である事に留意しなければならないと報道しています。

危機感を滲ませつつも、この様なイタリア国防相の発言は、非常に厄介ではあるが、今日の米欧の政治環境では「普通」とも思えると分析し、米国に言わされているのだという結論を出していました。

環球時報⇩

イタリアのメローニ首相は訪米を終えたばかりである。メローニ氏はバイデン大統領との会談後、イタリア政府は12月までに一帯一路構想について決断を下すと述べた一方、中国訪問への意欲も明らかにした。

これはイタリアの現在のジレンマの一面を反映している。ワシントンの政治的承認を得たいが、中国との経済協力というケーキを手放したくない、「どちらかを選びたくない」のだ。

イタリアの現在の困難な状況を引き起こしたのは誰か?それは明らかである。

2019年に「一帯一路」イニシアティブへの参加を決めて以来、アメリカはイタリアに強い圧力をかけ、イタリアに「西側の裏切り者」というレッテルを貼ろうと躍起になっている。

当時、ニューヨーク・タイムズ紙はイタリアを西側世界の「トロイの木馬」とまで表現し、「中国の経済的拡大、そしておそらくは軍事的・政治的拡大がヨーロッパの奥深くまで入り込むことを許している」と報じた。

イタリアの政権交代後、ワシントンはイタリアへの圧力を強める好機と見た。

メローニの訪米直前、ホワイトハウス国家安全保障会議の、戦略的コミュニケーション・コーディネーターであるカービーは、中国との経済協力に関する「見返りのなさ」について公にイタリアを「教育」し、「我々は代替案を作った」と述べた。

つまり、米国が犯人である。

中国は必ず経済的な脅迫をかけてくると思われます。

イタリア政府は現在、中国政府が日本に対して何をしているのかよく観察し、中国への経済的な依存は将来的なリスクにしかならない事を把握し、先手、先手で一帯一路協定破棄をアナウンスしていく方が良いでしょうね。