今回のビットコインの下げは、FRB発表による利下げ減退とインフレ懸念でサポート割れかつチャネル下抜けにより起こったものと見ていますが、それ以外のめぼしい下落材料がありませんので、下落は一時的なものと見ています。
上昇トレンドはブレイクしましたが、ここで反発出来ればレンジ(93000～100000)には入れるかもしれません。
それに伴いアルトも動きます。来年のトランプ政権発足に伴いビットコイン国家戦略備蓄の具体的な内容などの強い好材料も出てきますので、そこへの期待から再度高値切り上げ（１０万８０００ドル以上に）を目指していくだろうと思われます。
トランプ次期大統領は12月16日、Mar-a-LagoでCrypto.comのCEOと会談し、米国の戦略的ビットコイン準備金の計画について話し合い、ビットコインを財務省の為替安定化基金内の戦略的資産に分類する事を目的とした、準備金の政策枠組みの策定等を協議されていました。
共和党の上院議員は今年初め、国が時間をかけて100万枚のビットコイン、総数の約5％を取得し、少なくとも20年間保有するという法案を提出しています。購入資金を調達する為、政府は連邦準備制度のバランスシートを再評価すると。
バークレイズの分析ではビットコイン戦略準備金の資金調達には、新たな国債の発行が必要になる可能性が高いとも言われています。
しかし、バークレイズはビットコイン戦略準備金計画は「FRBからの強い抵抗に直面する」と予想しており、水曜日のFOMCでビットコイン準備金の可能性について質問されたFRBのパウエル議長は、FRBはビットコインを保有を検討していないと述べて反発。
トランプがメディアにビットコイン準備金計画を認めたと報道された１２月１７日にビットコインは過去最高値をつけ、その翌日にFRBのパウエルが利下げを後退させビットコイン保有をFRBは認めないと発言してビットコインが暴落した形です。
政治的な動きにビットコイン価格は恐ろしく影響されていますね。
FRBとトランプの応酬でビットコイン価格は上へ下へと揺れ動き、それに巻き込まれたアルトが大惨事になった形です。
ここからは昨日のビットコインの値動きを見てみましょう。
昨夜の下落は１２月６日急落時の底値である９２０６０ドル付近でピタリと止まっています。白い帯で示したエリアは強い抵抗値がある場所です。
現在、ビットコインは反発し今回の下落を支えている下げのレジスタンスに再度接触します。
この下げのレジスタンスを上抜け出来るかが直近の注目ポイントです。１８日の急落の起点になったのもこのレジスタンスラインで午前４時（１９日）のパウエル発言が暴落の決め手となっています。
ここを上抜けられれば下落トレンドが終わり、レンジ又は上昇トレンドに戻せます。
少しアップにすると上のチャートの様な感じです。（１５分足）
丁度２００日移動平均線も下げのレジスタンスラインに被って来ています。ここを上抜ける事が重要です。
四時間足⇩
２０２１年には、現在の様に高値でビットコインが上昇サポートをブレイクした後、ひとたまりも無く下落し最終的には６９０００ドルから１５８００ドル位迄下落しています。
現在と何が違うのでしょうか？
当時は現在の様なプレイヤー（ウォール街やトランプ政権）がマーケットに居なかった事が大きいと思われます。今までは個人投資家と一部企業が主導しているマーケットでしたから。現在は米国政府が国家戦略としてビットコインを保有するといったファンダ（FRBは反対していますが）がありますので、当然値動きもそれなりに変わって来ますよね。
上で指摘したような現在の値動き次第ですが、レンジにこれから入る可能性もあります。
パウエル発言後、１２月１９日のビットコインETFからの資金流出が激しかったのですが、翌日の１２月２０日は資金流出量は１/３程度に落ち着いています。
来週のビットコインETFへの資金流入出の動きは要注目ですし、価格が高値を維持できるかどうかの重要なパーツです。
こちらのリンクから随時確認できます。https://farside.co.uk/btc/
流入が再開されるようであれば、上昇の直接的なサインとなりますし、FRBとトランプの言動にも注目です。
追加
その後、ビットコインは短期のレジスタンスラインを上抜け成功。
現在はチャネル下側の裏側が上値を押さえています。ここを上抜けられば１０万ドルの大台に戻せますので頑張って貰いたい所。