スコットランド水道局が中国産の太陽光パネルはウイグル奴隷労働に関連していた可能性があると認め、今後は使わないと発表

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https://youtu.be/1GZIWrFUUmY?si=wmXRU69__hzVehz5

こちらがスコットランド水道局公式による中国製太陽光パネルについての声明です。「現代の奴隷制度に関する声明

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先月、スコットランド水道局が、66か所の太陽光発電施設に数万枚の中国製太陽光パネルが設置されていた事について、これらの太陽光パネルがウイグル奴隷労働に関連していた可能性があると認め今後は使わないと発表しています。
スコットランドのほぼ全ての飲料水を供給している同社は、今後のプロジェクトでは中国製の太陽光パネルを禁止し、現代の奴隷制度禁止を強化すると述べました。

この件についての詳細です。

・国営企業であるスコティッシュ・ウォーターはウイグル奴隷労働と関連があると思われる数万枚のソーラーパネルを、数千万ポンド(1ポンド185円/2023.11.7)で購入し、国内66カ所に設置しました。

・スコットランドのほぼすべての水道水を供給している同社は、今後のプロジェクトから中国製のソーラーパネルを禁止し、現代奴隷制度撲滅に協力すると発表しました。(すでに進行中のソーラーパネルを使用したプロジェクトは実施される。)

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・中国は世界市場の約40%を占める世界最大の太陽光発電パネル供給国となっており、助成金が入り激安価格で売られている為に、世界各国で太陽光発電コストを劇的に下げるのに役立っています。

しかし、生産能力はすでに需要を上回り、2030年までに市場の予測要件をはるかに超える規模にまで膨れ上がる見通しである事から、アナリストも投資家も同様に、これらの計画が正当化されるのか疑問を抱き始めているのです。

中国が供給する太陽光パネルの大部分は、新疆ウイグル自治区にある最大260万人のイスラム教徒ウイグル族とカザフ族が収容されている強制労働キャンプを使用して生産されていると非難されています。

・シェフィールド・ハラム大学の研究者らは2021年、サプライチェーンに影響を与えている中国および国際企業90社を特定し、ソーラーパネル用のポリシリコンの世界供給の45%がウイグル地域からもたらされていると計算したと発表しました。

・シェフィールド・ハラム大学の調査により、ウイグル地域における強制労働がサプライチェーン全体に浸透し、国際市場に深く浸透する可能性があることが明らかになっています。

調査の過程で研究者らはウイグル強制労働に関与している11社、ウイグル奴隷を受け入れた工業団地内にある4社、そしてサプライチェーンが影響を受けている90社の中国企業と国際企業を特定。

太陽電池モジュールの製造に不可欠な原材料、太陽電池グレードのポリシリコン、インゴット、ウェーハの中国の製造業者はウイグル人を利用して施設を新疆ウイグル地区で運営しており、これらの製造業者の多くは新疆生産建設兵団管理下で作業を行っています。

※新疆生産建設兵団とは新疆のビジネスを管理する軍事部門です。

https://energy.economictimes.indiatimes.com/news/renewable/forced-labour-from-uyghurs-in-xinjiang-behind-global-supply-of-solar-panels-investigation/82697865

シェフィールド・ハラム大学は中国EVにウイグル奴隷労働が活用されている可能性も調査し発表しています。

過去 5 年間に中国EVを購入した事がある場合、その部品の一部は中国で強制労働させられたウイグル人らによって製造された可能性があります。

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中国の太陽光パネルメーカーは、他の供給源からのポリシリコンも使用しますが、その内のどれだけの量が強制労働現場からもたらされているのか不明な事が多く、英国国防省を含め、太陽光発電所を建設した英国の公共機関の多くが影響を受けていると思われています。

スコットランドにおけるこの問題は3月にグラスゴー市の労働党議員が市議会に対し、太陽光パネルがウイグル強制労働に関与していないか追求したことで問題化しました。

「2021年以来の報道で、世界中で供給されている太陽光発電用ポリシリコンの多くが新疆での強制労働やその他の人権侵害と関連している事が判明した」とスコティッシュ・ウォーターは声明を出しました。

 

欧州の太陽光発電業界、中国からの輸入による倒産を警告

欧州の太陽光発電業界では安価な中国からの太陽光パネルの供給過剰により、一部のメーカーが倒産寸前に追い込まれ、グリーン技術の現地生産を促進するEUの取り組みが妨げられていると警告を始めています。

欧州の太陽光発電業界団体であるソーラーパワー・ヨーロッパは欧州委員会に今年書簡を送り、太陽光パネル在庫の急増とヨーロッパでの市場シェアを獲得する為に中国メーカー間で「熾烈な競争」が行われ、太陽電池モジュールの価格が平均して4分の1以上下落したと報告しました。

書簡ではこれにより欧州太陽光発電企業が破産に陥る具体的なリスクが生じていると述べられています。

太陽電池に使用されるインゴットの生産会社ノルウェージャン・クリスタルズはすでに先月破産を申請しました。

同じくノルウェーの太陽光発電会社ノルサンは今月、年末まで生産を停止すると発表。

EUは、2030年までにエネルギーの45%を再生可能エネルギーで発電するという目標の達成を目指す中で、太陽光発電が域内最大のエネルギー生産を賄うことを期待しています。

しかし、中国が太陽光発電のサプライチェーンを支配しているということは、中国の太陽光パネルがEUの​​太陽光発電輸入量の約4分の3を占めていることを意味しており、EUはロシアのガスへの依存と同様に中国への依存を深め国家安全保障の危機になるのではないかと警戒がなされ始めました。

ソーラーパワー・ヨーロッパによると、欧州での太陽電池モジュールの製造コストは現在のスポット価格の2倍以上との事。

中国政府が自国の太陽光発電産業に巨額の補助金を投入したことを受け、EUは2012年に中国からの輸入品に関税を課すことで中国との不公平な競争を制限しようとしていました。

しかし、ちょうど1年前、欧州連合は太陽光パネルなどの設置を加速するために2018年に対中規制を解除しました。その後、中国の太陽光パネルが欧州で爆発的に広がり始めました。

太陽光パネル価格の劇的な下落は、2030年までに欧州で30GWの太陽光発電サプライチェーンを構築するというEUの目標が今や「重大なリスクに晒されている」ことを意味すると業界団体は書簡は述べました。

風力発電業界も、タービンメーカーが中国のライバルに圧迫されることを懸念しEUに対して同様の呼びかけを行っています。

西側諸国の幹部らはまた、中国が内需を満たすのに必要な水準をはるかに超えて巨額の補助金を出し、電気自動車用電池工場を建設していると警告しており、この傾向はEV用電池の生産拡大という欧州の野望を台無しにする可能性もある。

欧州の太陽光発電部品への支出は2016年の60億ユーロから2022年には250億ユーロと4倍以上に増加しており、その結果、中国製の太陽光パネルが過剰に供給され、欧州の倉庫に眠っていると報告されています。

報告書によると、保管されている中国の太陽電池の量は、既に欧州全体の年間需要の2倍をカバーするのに十分だといいます。

太陽光発電業界の書簡では、欧州委員会が欧州の太陽光発電メーカーの在庫を緊急取得することと、強制労働で製造された製品を禁止する計画されている規制を加速することの両方が勧告されました。

 

岸田政権の意向で太陽光パネルの導入支援等に792億円投入

現在、日本では岸田内閣が令和3年10月に閣議決定したエネルギー基本計画に基づき、オールジャパンで太陽光発電などの導入支援を行う為に総額で792億円を投入する方向です。

国際エネルギー機関(IEA)の調査では、太陽光パネルの製造段階での中国のシェアは8割を超えており、主要素材のポリシリコンに関しては世界の生産能力の8割近くを占め、その約4割は新疆ウイグル自治区にあるとしている報告書を公表しています。

日本もウイグル強制労働に関与していると思われる太陽光パネルを大量に中国から輸入し続けているのです。