
5月上旬、ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は先日、ポーランドがEUにロシア制裁を強化するよう求め、NATO同盟国に、ウクライナ東部に押し寄せるロシア軍に対抗できるようウクライナを武装させるよう要求している為に、「ワルシャワは 脅威の源 になる可能性がある」と声明を出しました。
これを受けてポーランドのアンナ・モスクワ環境・気候相は「ポーランドはプーチンの非友好国リストに載っていることを誇りに思っている」と反論してました。
その後、ロシアとポーランドの緊張状態はエスカレートしていますのでそれをお見せします。
5月9日、駐ポーランド大使セルゲイ・アンドレエフ氏は、ロシア戦勝記念日にソ連兵墓地に献花を行いに赴いた所、ウクライナ戦争に反対する数百人の活動家に赤いペンキをかけられました。
ポーランドのデモ隊はウクライナの国旗を持ち、「ファシスト」「殺人者」と大使を非難しました。
ロシア外務省は即座に「ロシアはこの事件に関してポーランド指導者からの公式謝罪を期待し、ロシア大使とポーランドにあるロシアの外国機関の全職員の安全が確保されることを要求する」と発表しています。
ウクライナの次はポーランドの非ナチ化が必要だ
ペンキ事件から間もない5月13日、ロシア議会の議員でプーチン大統領の政党「統一ロシア」の幹部オレグ・モロゾフが、ロシアが「非ナチ化」を追求する上で、ウクライナの次はポーランドをターゲットにするよう名指しで提案しました。
統一ロシア、オレグ・モロゾフ氏はテレグラムに「ポーランドはウクライナの次に非ナチ化されるべきだ」と投稿しています。

一方、ポーランドのパヴェル・ジャブロンスキ外務副大臣は3月末に公開されたアルジャジーラのインタビューで、プーチンがポーランドを攻撃したい意思は「絶対確実」だと述べています。
5月26日、チェンチェンのラムザン・カディロフは「ウクライナ問題が解決した後は、ポーランドに興味がある」とポーランドが次のターゲットだとほのめかしています。
カディロフは、ポーランドがロシア軍に対抗するためにウクライナを積極的に助けてきた「件でポーランド政府を直接脅し「今回の行動を無視しない」と脅迫を行っており、ウクライナでの戦争が終わった後命令を受ければすぐに我々が何が出来るのかをポーランドに見せてやると発言をしています。
5月30日、ポーランドマテウシュ・モラヴィエツキ首相はロシアから石油収入を奪うべきだとEU首脳に要求をしました。
ロシアがウクライナでの戦争を継続する事を可能にしているのが、石油収入でありここを断たなければ戦争が終わらないと指摘しています。
6月1日にはロシアのテレビが、次の侵攻目標はポーランドだと報道
ロシア国営TVチャンネルRussia-1によると、ウクライナでの戦争が長引く中、NATO加盟国のポーランドがロシアの次の侵略のターゲットになる可能性があるという。
トーク番組「60ミニッツ」の司会者で、ロシアで最も著名な国家宣伝家の一人であるオルガ・スカベーワは、デイリービーストのジャーナリスト、ジュリア・デイヴィスの言葉を引用して、ロシアはウクライナの後に西側諸国を粉砕すべきであり、まずはその隣国ポーランドからと述べた。
「不愉快なお知らせがあります...。我々は(ウクライナに)届けられた兵器を計画的に破壊しているにもかかわらず、米国が送ってくる兵器の数量は、我々にいくつかのグローバルな結論を出させる」とスカベーワは国営放送ロシア1で語った。
NATOの第5条では、1つの同盟国への攻撃はすべての同盟国への攻撃と見なされるため、NATO加盟国であるポーランドへのロシアの侵略は米国主導の30か国同盟全体との紛争を引き起こす可能性があります。