NVDIAの株価は木曜日にまれに見る急落に見舞われ、世界時価総額NO1の称号をMicrosoftに奪還されました。
NVIDIAの急落には明確なきっかけ(ファンダ的な物)がなく、急にどんと落ちています。
株価が年初来170%上昇、昨年初めからは800%上昇した事を受けて投資家が利益確定を図った可能性が高いのではないかとフォーブスは言っていますが、これはテクニカル的な要因が強かったのではないかと思います。
下落要因① レジスタンスライン上限に達した為、下落。丸をした場所で下落を開始しており、それは前回も前々回も同じです。
下落要因② ボリンジャーバンドでの価格上昇上限に達した。
上のチャートを見てください。黄色い枠に価格が達した後に急落しているのが分かります。
ボリンジャーバンドは最も人気のあるテクニカル指標の 1 つで、主に変動指標としての正確さから、前引けに比べて相場がどの程度高いか、どの程度低いかを判断する為に使用されます。
平たく言うと買われ過ぎ、売られ過ぎを可視化します。ボリバンは3つの層で構成されていて、1σ、2σ、3σの領域で成り立っています。
3σに達すると、反落したり反発したりしますので、その目安となります。
上のチャートはNVIDIA週足ですが、週足レベルで3σの外側の線(黄色ライン)付近まで上昇し価格上昇が短期的には限界に近付いていた事が分かりますね。
NVIDIAはこの急落により、20日移動平均線をデッドクロスし、そのまま5/23位から続いてきた急騰を支えてきたサポートラインを割り込んでしまいました。
これを見て更なる利確が入らないかどうかを観察する必要があります。
重要なのはNVIDIAの下落が、米国株全体に影響する事です。S&P 500は 0.3% プラスからNVIDIAの下げにより0.6% 下落。下落の殆どがNVIDIAによるものでした。NVIDIAが7%下げた為に消えた金額は、S&P の時価総額 27 位の企業であるコカコーラの時価総額と同じくらいです。コカコーラは時価総額が約 2,700 億ドル(43兆円位)。
NVIDIAその後の様子
先週木曜日サポート割れした後下げ続け、現在117ドル付近。先週木曜日140ドル位から16%程度の下落です。
110ドル程度までは下落する可能性が高いと見ています。
理由は110ドル付近にしっかりとしたサポートラインがあるからです。
ここを目指してまずは下落し、下げ止まった所から買いが入ってくるのではないかと思います。
現在オレンジのラインで示した下げチャネルが出来ていて、上側のレジスタンスラインを上抜けすれば下げ止まりの目安になります。(あまりに売りが強い時は上抜けしても更にこのラインをサポートラインにするような形で下げ続ける時もあります)
もし、110ドル付近のサポートを下抜けされても、一段下の95ドル付近サポートもありますし、NVIDIAが現在売られているのは利確が主な原因だと思いますので、95ドル以上の下げは無いのではないかと思います。
NVIDIAは株価に関わらず世界にとってとてつもなく重要な企業である事には変わりませんしね。
6月25日、NVIDIAは昨日115ドルから反発。レジスタンスラインを上抜けして急上昇しました。
想定していたライン(オレンジのライン⇩)までは来ずに反発した形に。
水色のライン(オレンジの丸を付けた場所が効いています)が意識された様な値動きでした。
今回の急落の原因の一つとなった上昇トレンドを作っていたサポートラインを割った場所に水平線が引けます。130.8ドルと表示されている黄色いラインです。
この先の短期の展開としては、ここを上抜け出来るかが重要になってくると思われます。
上抜け出来れば140ドル位迄の上昇が見込め、上抜け出来ず戻され反落すれば、再び120ドル付近までの下落が想定できます。
※水平線とは?
チャート分析の基本です。一定の価格水準を示す水平線が重視されるのは、そこでロングとショートの攻防が繰り広げられ、上値抵抗線/下値支持線として機能する性質があるからです。利益確定の目安になったり、逆張りの目安になったりする傾向があります。
トレンドが切り替わった位置に引く水平線は良く機能します⇩