https://youtu.be/PkuYdXH8ZRs
LGBT理解増進与党案の一番の問題点は、教育に与える影響に対する認識の欠落だと指摘されている事について。
アメリカの若者のLGBT自認割合は過去10年で3倍の21%になっており、トランス&ノンバイナリー認識は1000%も増加する可能性があり、これは社会的なトレンド(LGBT政策)によって形成されているという研究結果が出ています。
教育により己の性を自認する。少なくとも小中高ではLGBT教育は不要だと思われますが、日本政府はこうした海外の先行事例を認識しているのでしょうか?
ここではThe Center for the Study of Partisanship and Ideology (CSPI)党派性・イデオロギー研究センターによる研究結果を見ていきます。
イデオロギーと政府の政策が科学、技術、社会の進歩にどのように貢献・影響するかに関する研究を支援している団体。代表者のリチャード・ハナニア氏はテキサス大学セーラム公共政策センター研究員、コロンビア大学ソルツマン戦争・平和研究所元研究員。これまでニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストに寄稿。
ボードメンバーのエリック・カウフマン 氏はロンドン大学バークベック校政治学教授、マンハッタン研究所非常勤研究員、Policy Exchangeシニアフェロー。政治人口学、社会学的な "Wokeness "の根源、学問の自由について研究しています。
彼らの研究結果から、今後、日本の小学校・中学・高校でLGBT理解教育が行われた場合、何が起こるのかを見ていきたいと思います。
社会的・政治的アイデンティティとしてのLGBTの台頭
この10年間で、特に若年層において、LGBTであると認識する米国人の割合が急激に増加しました。
現在、30歳未満の人々の間でのLGBT自認率は、様々な調査で20%前後という数字に収束しています。
こうしたLGBT自認率が増えた大きな要因は、異性間での性行為のみを行う人々が、自分自身をどのように定義しているかに起因しています。(異性とセックスをする人々の中で、自分はLGBTだと自認している人々が増えた)
異性愛者、特に女性において、非常にリベラル(左翼的)なイデオロギーがLGBTであると自認する事と関連している様子。
異性愛者でありながら、LGBTであり、かつリベラルである事を自覚するのは、心理的性質が根底にあるようです。最もリベラルな回答者グループを見ると、2016年に10~15%だったLGBT認識率が2021年には33%になっています。他のイデオロギーグループ(保守派など)と比較すると突出している事が分かります。
非常にリベラルなイデオロギーとLGBT認識は、若者の不安やうつ病と関連しています。非常にリベラルなアメリカの若者は、不安やうつ病といった問題を抱える可能性が他の属性の人の2倍に。2021年、不安やうつ病を抱える若いアメリカ人の27%がLGBTでした。2010年以降、この関係性は更に強化されているようです。
https://twitter.com/epkaufm/status/1531264181651091456?s=20
米国の若者の間では、メンタルヘルスの問題、リベラルなイデオロギー、LGBTのアイデンティティは強い相関関係にある。2つの異なる研究で因子分析を用いると、3つの特性の間に1つの共通変数を仮定する事で、変動の40~50%を説明できる事が分かります。
LGBTアイデンティティの高まりは政治的左派に集中している為、両党(民主党と共和党)のパワーバランスへの影響は限定的であると考えられる。
社会科学や人文科学を専攻する大学生は、STEM(科学、技術、工学、数学)専攻の学生よりも10ポイントほどLGBTが多くなっています。一方、政治性の高いものを履修している学生の52%は社会科学や人文科学を専攻する大学生、STEM専攻の学生よりも約10ポイントもLGBTが多くなっています。
一方、人種やジェンダー研究など政治性の高い専攻を履修している学生の52%がLGBTであると認識しているのに対し、学生全体では25%となっています。
様々なデータから米国ではトランスやノンバイナリーアイデンティティといった性別不適合は、ここ数年でピークを迎え、減少に転じている事が分かります。
ただし、若者がどのような高校や大学に通っているかは、LGBT自認に繋がるとは断定までは出来ません。例外はリベラルアーツ系の大学で、38%の学生が自らLGBTだと自認しています。この事は、学校教育がLGBTアイデンティティの変化に大きな影響を及ぼさない可能性を示しています。
全体としてこのデータは、近年、同性間の行動が増加している一方で、社会政治的な要因がLGBTアイデンティティを持つ人が増加した理由の大部分を説明できるのではないか、と示唆しています。
LGBT人口の増加?
2012年以降、特に2017年以降、米国の人口に占めるLGBTの割合が劇的に増加していますが、
ギャラップ社が2021年にアメリカの成人12,000人以上を対象に行ったLGBT自認率に関する年次調査では、2020年の5.6%から2021年には7.1%と、顕著な上昇を示しました。
これは2012年のLGBT自認率の2倍であり、Z世代(10代から20代の若者がZ世代)とミレニアル世代(30代から40代)におけるLGBTの急速な増加が大きな要因となっています。
一般社会調査(GSS)は、Gallupよりも少ない2,000人程度のサンプルを対象としていますが、非常に質の高い全国代表的な調査として知られています。
2021年のGSSでは、Gallupのデータと同様に、LGBT自認率は7.6%に上昇しました。
GSSは、同様の世代別のストーリーを伝えています。Z世代のLGBT自認率は、2016年の9.4%から2018年の12.1%、2021年の19.8%に上昇しました。
ミレニアル世代は増加幅が小さく、2012年の6.9%から2018年の10.8%、2021年の13%へと増加しました。
X世代では、2012年5.1%、2018年4.4%、2021年8.8%と、より控えめな数字となりました。
団塊世代では、2012年の2.1%から2018年の2.7%、2021年の4%と、最も低い上昇率を示しています。
世代別分析は年齢によって多少混乱する為、年齢層を区切って経時的な傾向を調べると、より明確な姿が見えてきます。
以下のグラフは、GSSの各年について、固定した年齢層別の結果を示したもの。
各年齢層の人数はほぼ同じであり、各年齢層での推移を確認する事ができます。
30歳未満のアメリカ人に占めるLGBTの割合は、2010年の4.8%から2021年には16.3%に急増したが、30歳から44歳、そして45歳から64歳でも大幅に増加しています(若干のノイズはあるが)。また、30歳未満の年齢層で最も上昇率が高いが、ほぼすべての年齢層で100%から200%の間で同様の上昇率を示しています。
LGBTイデオロギーと党派性の関係性
左派のアメリカ人は、右派の人に比べて、LGBTである可能性が著しく高い。(そらそうだろな)
GSSの30歳以下のアメリカ人の内、左派を自認する人の25%がLGBTであるのに対し、保守派は9%です。
CCESでは、リベラル派で36%、保守派で21%となっています。
FIREのデータでは、トップ大学の学部生で、リベラル派の33%がLGBTであるのに対し、保守派は6%。
明らかなのは、極左の回答者が、中道左派の回答者と比べて、LGBTを高く認識している事が際立っている事です。
上の図は、3つの調査における回答者の性的指向が、5段階の自認イデオロギー尺度に沿ってどのように変化するかを示しています。
FIREのデータでは、5段階評価で「非常にリベラル」な学生の49%が自らをLGBTと呼んでいるのに対し、「非常に保守」な学生は5%です。
保守的な考えを持つ若者は、強いリベラル派の3分の1程度しかLGBTである可能性がなく、その差は特にエリート大学生で顕著である様子。
そしてもう一つ重要なパターンがあります。一般に、左から右に向かうにつれて、強いリベラルと弱いリベラルとの間で、LGBTへの識別に急激な差が生じているのです。
GSSとFIREのデータでは、極左と中道左派の差は、中道左派と穏健派の差より数倍大きい。30歳未満の穏健派は、リベラルよりも保守派に近い。一方、やや保守派と強い保守派の間には一貫した差はない。
極左は最も特徴的なイデオロギーグループです。30歳未満で見ると、CCESでは極左の42%がLGBTと認識しているのに対し、穏健派は19%、保守派は13%です。
FIREのデータでは、最も保守的な学生の5%、極左の学生の49%という上記の数字に対して、中程度の学生の18%がLGBT。
2021年のGSSでは、極左の34%がLGBTであるのに対し、穏健派の10%、保守派の9%。
極左の見解は、より高いLGBT識別に強く対応し、極右の見解は、中央との差が非常に小さい。
30代以下の経年推移を見ると、性的アイデンティティの変化が最も大きいのは、極左と認識している人達です。他のイデオロギー層でもLGBTアイデンティフィケーションの増加が見られるが、以下の図では極左回答者が、2016年に85~90%だった異性愛自認率が、2021年には僅か66%になっている事を示します。
※とは言え、保守派でも2018年からかなり同性愛自認者が増えている様にも見えますね。
このパターンを説明するものは何か。
LGBT自認者は、強いリベラルな自認(自分は左翼であるという自認)に引き寄せられるという事が考えられます。あるいは、リベラルな考え方や自意識を強く持っている人ほど、非異性愛者(同性愛者)であると認識する傾向があるのかもしれません。
データソースから、性的アイデンティティが政治的信念を形成しているのか、あるいはその逆なのか、あるいは両者が他の変数と関連しているのかを明確に判別する事はできませんが、政治的問題や党派性を超えた何か、例えばイデオロギーの根底にある心理的指向が性的アイデンティティを形成しているという証拠はある。
まず、なぜ同性愛者である事が、ある人を中道左派から極左に移行させるのにこれほど強力な影響を与えるのに、右派から中道、中道から穏健左派に移行させるのにこれほど小さな影響しか与えられないのかは、容易に理解できない。
性的アイデンティティの質問に対する回答と、同性愛や同性婚に対する考え方を比較すると、重要な違いがある事が分かります。
同性婚に対する態度などLGBTに関する問題では、極左も保守派も同様に中央から遠ざかっています。しかし、性的アイデンティティに関しては、極左が際立っているのです。
過去5年間のLGBTの性的行動は、その人のイデオロギーと有意な関連はない。もし、同性間の性行為がLGBTアイデンティティの主要な要因であり、それがリベラリズムの増加を引き起こすのであれば、異性間のパートナーしか持った事のないLGBTアイデンティティの人よりも、同性間の性行為に従事しているLGBTの人の方がリベラルであると予想されます。
しかし、LGBTの性行動に関与しているLGBT自認者と、従来のセックスパートナーしかいないLGBT認識者の間には、イデオロギーに有意な差は見られませんでした。
異性愛者全体と比較した場合、同性間性行為を行う者、特に男性は、当然ながらLGBTであると認識する傾向が強い。
しかし、同性間性的行動そのものは、LGBTである事を認識する可能性を高めるという効果を介して、よりリベラルである事と間接的な関連しかないのです。LGBTとしてセックスするのではなく、LGBTと同一視する心理の何かが、極左であると自認する事と関連しているのかもしれません。する心理と連動している。
以下の図は、異性愛者であるか否かを予測しようとする統計モデルに基づいています。ここでは、過去12ヶ月間に同性とのセックスをした30歳未満のリベラルな回答者は、ほぼ全員がLGBTであると認識している。
同性とのセックスを報告した穏健派と保守派はLGBT自認率が著しく低く、穏健派は30%、保守派は40~50%の確率で異性愛者であると認識しています。
すべての年齢層の男女で同様のパターンが見られ、穏健派と保守派の差はわずか10%ポイント。
保守派が多くの同性愛者を異性愛者に導く傾向があるか、一部の同性愛者の心理的志向が保守派と異性愛者の両方に傾くかのどちらかである。
2021年には、過去5年間に異性愛行動のみを報告した非常にリベラルな若い女性の13%がLGBTと認定された。これは、同じ性的履歴を持つ30歳未満の穏健派と保守派の女性では5%に低下する。
男性の従来のセックスパートナーしかいなかった人では、強いリベラル派で9%、中道・右派で5%。このことは、異性愛者としてのみ行動する人(特に女性)において、非常にリベラルな思想がLGBTであることと関連していることを示しています。
つまり、異性愛者でありながら、LGBTであり、かつ非常にリベラルであると認識するのは、何らかの心理的な性質に起因していると考えられる。
学校はLGBT自認率拡大に役割を果たしていますか?
最近、学校の政治的な問題が目立ってきており、人種、ジェンダー、セクシュアリティに関する極左的な考え方が子供達に教えられているのではないかと、保護者の間で懸念が高まっています。
例えば、シアトルのノバ・スクールは、80%の生徒がLGBTであり、その教育的アプローチを「白人性、家父長制、ヘテロとシスの規範性の排除」と説明している。
※シスジェンダー・ヘテロセクシュアル=性自認と生まれ持った性別が一致し、異性を好きになる人
3月28日には、フロリダ州知事のデサンティスが、幼稚園から3年生の教室で性自認とセクシュアリティについて話し合う事を禁じた「教育における親の権利法案」に署名しています。この法案や同様の論争をめぐる議論は、「学校はLGBTの認識や行動の高まりに一役買っているのだろうか」という問いを投げかける。もしそうだとすれば、どのような高校や大学に通っているかが、LGBTであると認識する傾向に影響するのだろうか。
以下のグラフが示すように大学生が公立、私立、教区の学校に通っているか、あるいはホームスクーリングを受けているかは、LGBTであると認識する傾向にほとんど違いがないように見える。
一流大学には、教区学校やホームスクールに通う生徒の中からLGBTが偏って集まるのかもしれないが、それはLGBTでない生徒が一流大学から大量に選ばれないことを前提としている。
また、CCES調査では、LGBTが大学生に占める割合は、非学生に占める割合よりも高くないことも注目に値する。同じように注目すべきは、LGBT自認率の割合が、よりエリートなアイビーリーグからより下の大学まで、様々なカテゴリーの大学で同様であることである。ただし、リベラルアーツ・カレッジでは、38%の学生がLGBTであると回答しており、これは他の大学よりも高い割合である。
他の予測因子をコントロールした上で、LGBT自認率者が多い大学に通うことは、学生がLGBTと自認する可能性が高くなることを意味する。
生徒がどの程度LGBTであると認識しているかについては、様々な種類の学校間でほとんど差がないとはいえ、すべての教育機関に共通するLGBT推進の影響があります。
ジェンダー不適合はピークに達したか?
この議論の大半は、バイセクシュアルの増加や、それほどでもないがホモセクシュアルの増加に焦点が当てられている。しかし、性別不適合についてはどうでしょうか。
2014年以降、トランスの問題に関する報道が急増し、特に若い女の子が思春期ブロッカー使ったり、手術で男の子に移行したり、女性を自認する高齢の男性に焦点が当てられる、トイレなど女性のスペースの利用や女性としてスポーツ競技に参加すべきか、などといった問題が起きています。
2010年から2020年にかけて、米国では10代の若者がトランスであると認識する割合が1,000%急増した。
2020年、CCESは「あなたは、自分の性別/認識する性別を出生時に割り当てられたものから変えるためのプロセスの一部(思考や行動を含む)を受けたことがありますか」と尋ねた。
これには、着る服の種類を変える、名前で呼ばれるようになる、手術を受けるなどのステップが含まれる場合があります。
6万人以上の回答者のうち2.4%がトランスジェンダーであると答え、さらに2.8%が「言いたくない」と回答しています。30代以下では、5.8%がトランスジェンダーであると回答しています。
CCESは、データの重み付けを行ったとしても、全国を代表するサンプルではありません。5.8%という数字は、トランスジェンダーの記録である2.1%よりもはるかに高い数字です。
この報告書は、2012 年から 2021 年の間にアメリカの若者の間で LGBT の自認が 3 倍になったという注目すべき現象を考察しています。
研究者はより性的にリベラルでモダニズム的な文化、つまり違いを尊重する文化がこの新しい傾向の原因を最も良く説明していると仮説を立てています。
違いを尊重する文化は、性的に最も流動的でおそらく影響を受けやすいグループ、つまり若者、非常にリベラルな人々、女性に最も大きな影響を与えます。
バイセクシュアリティ、特に女性の割合は、若者のLGBT全体のほぼ半分を占めています。
LGBT 自認の高まりの多くは、政治的スペクトル(異なった政治的立場の分布をモデル化した方法の一つで、1つまたは複数の幾何学上の座標軸にそれらを配置することによって、個別の政治的な側面を明確にするもの)の中で最もリベラルな 5 分の 1 に属する人々の間で起こっています。
LGBT の性的行動は若干増加しているようですが、LGBT アイデンティティの増加の少なくとも 3 分の 2 は、異性とセックスしている集団からのものです。
今後、日本の小学校・中学・高校でLGBT理解教育が行われた場合の影響について
一般的で緩やかな教育が、簡易的に行われるレベル(年に数回程度)では、それほどの影響は出ないと思われますが、米国の学校でやっている様な過激なLGBT教育、頻繁に「家父長制、ヘテロとシスの規範性の排除」等が繰り返し児童に刷り込まれたりすると影響は必至でしょう。
特に、学校でLGBT教育を行おうとしてる講師が「何を子供にどの程度の頻度で見せようとするか」について絶対に監視が必要です。
米国でのLGBT自認率が過去十年でこれほどまでに増加した理由は「行き過ぎた違いを尊重する文化」によるものだと思われます。もっと平たく言えば、米国左派(メディアを含む)と民主党のイデオロギー政策です。
教育と風潮により子供は誤ったLGBT自認をします。
アイデンティティが未成熟な段階で過度に入れるべきではない教育です。
この件についての皆さんの指摘はこちらからご覧ください。