日銀が継続的な利上げをする可能性が高く、銀行株有利な展開に

· Daily News,初心者用,【最新ニュース】

ここでは初心者の方向けに日銀の利上げで有利になる銀行株についてご紹介します。

最近、銀行株が日銀の利上げにより上昇しています。

broken image

2025年1月24日に金利が0.5%程度に引き上げられた事で、銀行の収益が押し上げられるとの期待が高まり、銀行株が大幅に上昇しました。また、短期的な投資家による買いも見られ、今後の更なる利上げを期待したものだと思われます。

broken image

銀行セクションを見てみると軒並み上昇しているのが分かりますね。

broken image
broken image

今のところ、日銀は2025年度後半には政策金利を少なくとも1%程度まで引き上げる可能性が高いと見られています。

日銀が金利を上げると銀行は儲かる?

金利が高いほど、お金を借りた人は沢山のお金を返さないといけません。 逆に銀行からみれば、金利が高いほど儲けが大きくなります。 また、銀行にお金を預けた人も多くの「利息」をもらえます。

この為に日銀の利上げは一般的に銀行の収益にプラスの影響を与えると認識されているのです。

・貸出金利の上昇: 銀行は、企業や個人への貸出金利を引き上げる事ができ、利ざや(貸出金利と預金金利の差)が拡大し、収益が向上します。

・預貸金利ざやの改善: 預金金利の上昇は、貸出金利の上昇よりも緩やかになる傾向がある為、銀行の利ざやが改善されます。

・保有債券の利回り上昇: 既に保有している債券の価値は下がる可能性がありますが、新たに購入する債券の利回りは上昇する為、長期的には収益に貢献します。

ただし、以下の点には注意が必要です。

・景気への影響: 急激な利上げは、企業の設備投資や個人の住宅ローン需要を冷え込ませ、景気を悪化させる可能性があります。景気悪化は、銀行の貸倒引当金の増加や貸出の減少に繋がり、収益を圧迫する可能性があります。

・貸出先の財務状況: 金利上昇により、貸出先の企業の返済負担が増加し、財務状況が悪化する可能性があります。これにより、銀行の不良債権が増加するリスクがあります。

・市場の反応: 利上げは、株式市場全体にマイナスの影響を与える可能性があります。度が過ぎると銀行株も下落する可能性があります。

結論としては。日銀の利上げは短期的には銀行の収益にプラスの影響を与える可能性が高く、長期的には株価全体に下落圧力をかけ銀行株にも響いてきます。

利上げに対するマーケットの反応は?

市場は日銀の金融政策を事前に織り込む傾向があります。その為、利上げが「予想通り」であれば、銀行株への影響は限定的な場合があります。

一方で、予想外の利上げや急激な金利上昇が起きた場合、銀行株に大きなボラティリティ(急騰)を齎す可能性があります。

日本特有の要因

日本の銀行は長年の超低金利政策の元で収益性が低下してきました。その為、日銀の利上げは、他国と比べて銀行株に対するポジティブな影響が大きくなる可能性があります。ただし、急激な金利上昇は信用リスクや国債評価損の増加を招く為、慎重な利上げが求められます。

今後の利上げに向けて上昇が見込まれる銀行の例

以下は、日銀の利上げによって上昇が見込まれる可能性のある銀行企業の例です。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306

  • 日本最大の金融グループであり、国内外で幅広い金融サービスを提供しています。利上げによる利ざやの拡大が期待され、収益性の向上が見込まれます。
broken image

現在2006年4月につけた高値である1950円に達し、この水平線を抜けられれば更なる続伸が見込めます。

broken image

2006年4月の高値水平線(1950円)に上昇を阻まれ、上昇は去年8月からのサポートラインが支えています。この二つのラインの間に挟まれ膠着していますが、上げるのか下がるのか決着がそろそろ付きそうな感じ。

broken image

三菱UFJの財務状況・健康診断の数値みたいなものですね。

broken image

・ROE(自己資本利益率)が改善

収益性の向上: ROEは株主が投資した資本に対してどれだけの利益を上げているかを示す指標。ROEが2021年から改善しているのが分かりますが、より効率的に利益を上げ、収益性が向上しています。これは三菱UFJの純利益が増加している事を示唆し、貸出業務や投資銀行業務、資産運用などの主要事業が好調である事を意味します。

broken image

特に金利上昇局面では、銀行の利ざや(貸出金利と預金金利の差)が拡大し、収益性が向上する事が多く、これが数値化されています。

broken image

・三菱UFJのROA(総資産利益率)が改善

※ROAは企業の資産運用効率を測る指標であり、銀行業界において特に重要とされていて、投資家が注目しています。

broken image

三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の株価にとって重要な決算指標はいくつかありますが、上のROEとROA意外だと特に以下の指標が注目されます。他の銀行についても同じです。

・純利益純利益は、銀行の最終的な収益を示す指標であり、決算の結果として最も注目される数字の一つです。純利益が増加すれば、株主還元(配当や自社株買い)への期待が高まり、株価にプラスの影響を与える事があります

broken image
broken image

・貸出金利と利ざや:貸出金利や利ざや(貸出金利と預金金利の差)は、銀行の収益性に直接影響を与える要因です。金利環境が変化する中で、これらの指標が改善すれば、収益の増加が期待され、株価に好影響を与える可能性があります

三菱UFJの貸出利ざやは、近年の推移として以下のような数値が示されています。2023年度の中間期では0.66%、2024年度の見込みでは0.64%、2025年度の見込みでは1.25%と上昇傾向に。

・不良債権比率:不良債権比率は、銀行の健全性を示す指標であり、低いほどリスクが少ないとされます。

三菱UFJの不良債権比率は、2024年3月31日時点で1.51%、2023年8月1日時点で1.24%です。また、2023年11月16日のデータでは2.32%となっています。

broken image

・配当性向:配当性向は、純利益に対する配当金の割合を示します。安定した配当を維持または増加させる事は、株主にとっての魅力となり、株価を支える要因となります

broken image

・資本比率:資本比率は、銀行の資本の健全性を示す指標であり、規制当局の要求を満たす事が重要です。高い資本比率は、銀行の安定性を示します。

・三菱UFJの主要株主

broken image

野村が先月大量(415億円)に増やしていますね。

broken image

その他の金利上昇局面で株価上昇が見込めそうな銘柄。

みずほフィナンシャルグループ(8411)

  • 銀行業務を中心に、証券や資産運用など多様なサービスを展開しています。利上げによる収益改善が期待される企業の一つ

野村ホールディングス(8604)

  • 主に証券業務を中心とした金融グループですが、銀行業務も展開しています。利上げによる市場の活性化が、証券取引や資産運用にプラスの影響を与える可能性

りそなホールディングス(8308)

  • 中堅銀行として、特に中小企業向けの貸出が強みです。利上げによる利ざやの拡大が期待されます。