今週水曜日に米国のインフレに対する超重要指標・5月米消費者物価指数(CPI)が発表され、米国でのインフレが改善している事が分かり、仮想通貨や株価、円高に好影響が短時間出ました。
⇧米国労働統計局のCPI公式チャートです。
しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者がインフレ指標の低下にもかかわらず、年内の利下げは1回のみと発表したせいで、失望感が広がり、すぐに仮想通貨下落・株価下落・円安進行が起こりました。
FRBが連邦公開市場委員会(FOMC)でこのタカ派的な発表を行った後、ビットコインは数週間ぶりの安値に下落してしまいました。今年は利下げが3回行われる可能性があるとと予想されていましたが、これを修正して1回のみの利下げを行う見通しが示されたから失望売りです。
21:30のCpiでインフレ減退が示され急騰し、3時のFOMCで利下げ見込みが減退しまた落ちているのが分かりますね。
この動きの後、ビットコインはダラダラと下げてきています。
ここまでの動きの流れを①~③のゾーン分けして簡単に説明します。
①4/8からの下降トレンド
4/8日からダラダラと続いていた下げチャネル(赤の枠内)は5/15に上抜けブレイクして終了。
ビットコインは上昇に転じました。
②5/15日からの上昇トレンドは6/9に終了
この上昇はマーケットで期待され、米国ETFへの資金流入も呼び込みましたが、6/9にこの上昇チャネル(緑の枠内)を下抜けてしまいました。一度下抜けるとチャネル内に戻るのは難しく6/11に決定的に下落してしまっているのが分かります。⇩
上昇チャネルブレイクをした6/9からの米国ビットコインETFのフローを見てみましょう。
上昇チャネルをブレイクした6/9に米国ビットコインETFから資金が引き出されてるのが分かりますね。
遡ってみていも、下降トレンドに切り替わった後からビットコインETFからの資金流出が激しい事が分かります。
という事はビットコインETFに投資している投資家は相場のトレンドを非常に重視していると言えるかもしれません。
※赤いゾーンは流出ゾーン
③6/9からダラダラと下げているビットコインですが、64800ドル付近で下げ止まり、再びビットコインETFへの資金流入が起こると見ています。
理由はここに強力なサポートラインがあるからです。
⇧緑のラインがそのサポートです。このラインの起点は年始の急騰の起点です。前回の下げチャネルを終わらせたポイントと年始の起点を結んだサポートラインで、ここで反発する可能性が高いと見ています。
反発後問題になってくるのが3/14から上昇を阻んでいるピンクのレジスタンスラインです。このラインにビットコインは再三アタックしていますが、今のところ阻まれています。そろそろ抜いて貰いたい。
抜けて上昇続けられれば、右肩上がりの逆三尊が完成します⇩
米国株は利下げ減退の発表にもかかわらず、NVIDIAやappleに引っ張られて上昇中。
S&P500の値動き
S&P500あまりに半導体銘柄が牽引しているので注意が必要ではありますが、非常に強い値動きで週足レベルでエリオット波動第5波にあるのではないかと思います。
※エリオット波動理論ってなに?
1930年代にラルフ・ネルソン・エリオット氏によって開発されました。エリオット氏は様々な指数の年間、月間、週間、日次、および自分で作成した時間軸および30分チャートを75年分研究してエリオット波動理論を編み出したそうです。
上昇トレンドを形作る第1波から第5波と調整の下降トレンドを形作るA~C波で構成されます。
投資家はこれを各銘柄の値動きに当て嵌めて、今は第何波なのかを研究しています。
値動きが形作るフラクタル構造がベースの分析方法です。
これをどう生かす?
トレーダーは株価が第1.3.5の推進波で上昇しているのを見た場合、5 番目の波が完了するまでロングポジションを取るかもしれません。その後、調整のA波による下げトレンドへの反転を予想して、その銘柄をショートポジションにすることができます。このトレーディング理論の根底にあるのは、金融市場でフラクタル パターンが繰り返されるという考えです。
S&P500週足はエリオット波動での第5波に見えます。
また、2007年から続く上昇チャネルを更に上抜けたようにも見えます。