中国の不動産市場を空売りした第一人者として、本音を一言。
下のチャートはS&P500の年間リターンを示したもので、S&P500はアメリカの国富と言えます。
ある方が私に「不動産が一つしかないのですが、家を売ったら家族全員はどこに住むのですか?」と何度も尋ねました。
あなたは家を売って 1,000 万人民元を現金化し、S&P 500 に投資するとします。毎年どれくらいのお金を稼げるか見てみましょう。
家を売って1000万元(2億円位)を現金化しS&P500に投資すれば、毎年いくら稼げるかわかるだろう。
少なくとも年間40万~100万人民元(800万円~2000万円位)は安定して入ってくるはずだが、それでも働く必要があるのでしょうか?
北京、上海、深センで1,000万~3,000万元(2億~6億円位)の不動産を所有し、税引き後50万元(1000万円位)程度の安定した世帯収入を達成できる世帯がどれだけあるのか気になります。
年間100万元(2000万円)の安定した税引き後の収入も得られないのであれば、どうやって母親の家を支え、住宅ローンを返済することができるのだろうか?
急いで家を売り、退職し、海南/恵州/マイアミなどで隠居先を見つけて、不労所得を得て終わればよいのです。
あなたが切っているのは、中国の 20 年間の経済配当として 生まれた8 桁のカモ葱の波です。
2023 年になっても不動産市場を引き継いでいる者は誰であれ、あなたの裕福な生活のツケを一生支払うことになるでしょう。
※言い回しが分かりずらいので少し補足。今も中国国内で不動産投資に頼っている者は過去20年間膨らませてきたポンジスキームの様な不動産バブルの崩壊を負担するカモになる。中国の不動産業界はポンジスキームの様なもので、崩れ始めたらそこから資金を引き出す事は困難になりババを引かされる。この様な意味合いだと思われます。
これが単純な真実だ。
「私は北京、上海、深圳にしか家がないのに、家を売るとどうなってしまうのか?どうやって仕事に行けばいいのか?妻と子供たちはどこに住めばよいのか?」と毎日尋ねる愚か者たちについては、私にはこれしか言えない。
あなたの子供達と孫達はこのセメントの鳥籠を永遠に受け継ぎ、共有分も含めて、たった100平方メートルの家に住み、仕事に行く、働く、赤ちゃんを産む、その繰り返しだ。
この様に考え公開の場に訴える中国人が居るのが興味深かったのでご紹介しました。
彼が言うほどに単純ではないと思いますが、中国不動産市場はまさにポンジスキームそのもの。砕け散るのは時間の問題でそれが可視化されてきました。
少なくとも中国人にとっては中国不動産投資から米国株投資に切り替える方が今後の人生設計がやりやすくなるのは間違いなさそうです。