トランプ前大統領はホワイトハウスを奪還したら、中国にエネルギー、テクノロジー、通信、農地、天然資源、医薬品、その他国家戦略資産を含むアメリカ国内のあらゆる重要インフラに対する所有を積極的に制限すると約束 

 

中国がゼロコロナ政策破棄と政策転換により再び西側の取り込みを始めた今だからこそ、重要なメッセージでした

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「中国は我々の技術を買い漁っている。食糧を買い漁っている。農地も買い漁っている。鉱物や天然資源を買い漁っている。港や船着き場も買い漁っている。そしてバイデン犯罪一家のような腐敗した影響力行使者の助けを借りて、中国は米国のエネルギー産業の柱さえも買い取ろうとしている。

中国が発電所や軍事基地の近くを購入している事に注目している人もいるが、実際には、米国における中国共産党のすべての活動を非常に懸念する必要がある。私が長い間言ってきた様に、経済的安全保障は国家安全保障だ。

我が国を守る為には、エネルギー、テクノロジー、通信、農地、天然資源、医薬品、その他の戦略的国家資産など、米国内のあらゆる重要なインフラに対する中国の所有権を、新たに積極的に制限する必要があります。」

2024年大統領選挙に先立ち、トランプはこの様な約束を発表しました。

トランプが大統領時代に中国にかけた貿易関税はバイデン政権になっても引き継がれ、中国自身のゼロコロナ政策などのオウンゴールも重なり効果を発揮していますが、最近米国経済界がこの貿易規制を破ろうとしています。

米国の大小企業は、バイデン政権に中国製品に対するトランプ時代の関税を撤廃するよう新たな働きかけを行った。

本日終了した米通商代表部のパブコメに提出された資料によると、米国商工会議所は関税の軽減を求め、情報技術産業評議会は関税の完全撤廃を求めたという。意見を提出した約1,500の企業のうち、多くの中小企業は関税によって投入コストが上昇したと述べている。

中国の商品輸入に対する関税は、中国が米国企業から知的財産を盗み、技術移転を強要したと調査結果が出た後、ドナルド・トランプ前大統領が北京に対して積極的に行動したことの名残である。

現在はホワイトハウスが関税を大幅に引き下げる方向であることを示す兆候はほとんどない。バイデン大統領は関税撤廃は政治的にリスクが高いという懸念から、関税を維持し続けている。

関税は、中国が最先端技術にアクセスするのを制限する輸出規制や、米国企業を後押しする補助金など、米国が北京に対抗するために使用している幅広い貿易手段の一つであり、バイデンはマイクロチップや化学物質などの産業用品からアパレルや家具などの消費財に至るまで、中国からの輸入品に対する関税を撤廃する決定を控えてい ます。

2018年に始まった関税は、最初に課されてから4年後の2022年に失効する予定だったが、必要性の見直しによる有効性の分析をUSTRに要請したことで、現在も存続している。

米国税関・国境警備局が収集したデータによると、2018年の関税開始以降、1月18日までに課された関税の推定額は1678億ドル(約15兆円)に上る。

最大のビジネスロビー団体で、管理貿易に反対する米国商工会議所は提出書類の中で、懲罰的関税は「米国の競争力を損ない、米国の企業、労働者、家族に過度の経済的苦難を課す」と主張し、非戦略物資に対する新たな関税撤廃パッケージを発表し、その他の関税撤廃に関する企業からの請願を検討するための迅速なプロセスを開始するよう、政権に要請した。

情報技術産業協議会には、チップメーカーのインテル社、サムスン電子社、TSMC、Apple社、Amazon.com社が加盟しており、関税は中国政府の不公平な貿易政策と慣行に対抗できていないと主張し、その完全撤回を求めてきています。

トランプの対中関税がそろそろ破棄されてもおかしくない。

習近平は経済の低迷に悩み、この状態からの脱却を模索し西側への態度を変えて再び取り込みに動き始めた

北京はバイデン政権が中国に対抗するインド太平洋戦略への国際的な支持を集める事に成功した事への警戒感を示している。日本が防衛体制を整備し始めた事や、米国との防衛関係の緊密化を始めた事に対しての焦りもある。

その為、最近西側諸国の取り込みを積極的に行い始めました。

中国の外交官は、国際的なパートナーや敵対勢力に対して、よりソフトな新しいメッセージを発信している。攻撃的な「戦狼外交」のようなレトリックは消え、代わりに温かみのある口調と経済協力の約束を始めています。

それがよく分かる例が、最近日米共に話題だった世界経済フォーラム主催のダボス会議に派遣された劉鶴副首相(習近平のブレーン)の態度です。

劉鶴はダボス会議で、中国は「分裂した世界での協力を強化する」、「中国は決して計画経済を行わない」、「経済建設を重視する事を主張する」、「対外開放の拡大を主張する」、「法に基づき財産権と知的財産権を保護する」、「市場重視の国際ビジネス環境を整える」などと述べた。

ダボス会議参加者は、中国の魅力的な申し出を受け、多くのプライベートな会話が交わされたそうだ。中国の魅力に惹かれた経営者達は、もっと知りたい、中国のような大きな市場でチャンスを掴みたいと、いつも通り思い始めたようです。←こんなに簡単に騙せるバカな集団も珍しい

欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長はダボス会議で「中国は自国の産業に多額の補助金を出し、EU企業の市場参入を制限している」「我々は、デカップリング(分離)ではなく、デリスク(危険回避)に焦点を当てる必要がある。これは、不公正な慣行に対処する為に、あらゆる手段を用いる事を意味する」と中国歓迎ムードに釘を刺したようですが・・・

中国は西側が団結しつつある現状を打破し、自国のポジションを立て直す為に、長年に渡る「戦狼」スタイルの外交、台湾海峡を挟んだ攻防、インド太平洋地域でのより好戦的な軍事姿勢、経済的威圧、ハイテク・スパイ行為によって齎された自国の評判への損害を修復する事を目的としたと思われる中国の一連のイニシアチブを動かし始めた。

中国外務省は、2月上旬のアントニー・ブリンケン米国務長官の訪問に向け、レッドカーペットを準備している。欧州は王毅前外相の複数国での外交に備えている。イエレン米財務長官が劉鶴と会談し、「近い内に」中国を訪問するよう招請された。また、中国外務省は先週、戦狼報道官の趙立堅を官僚の僻地である境界海洋部に追放し、より優しい公的メッセージの発信を示唆した。

米シンクタンク民主主義防衛財団のシニア中国研究員、クレイグ・シングルトン氏はこうした中国の変化について「習近平はアメリカとの関係を落ち着けたいのです。これ以上の技術封じ込めと制裁には耐えられないし、自分の外交政策の多くが裏目に出た事を認識しているので、テンションを下げたいのです」と指摘しています。

北京の外交的働きかけの活発化については「中国のハイテク部門に対するワシントンの規制攻撃に対して時間を稼ぎ、現在のCOVIDの波が収まった後に中国経済を再建する為の土台を(西側を活用し)築く」事を目的としていると見ている様です。

中国は国際的なイメージの刷新も切望している。去年6月に発表されたピュー・リサーチの調査結果によると、ヨーロッパとアジアの19カ国において、人権への懸念や中国の軍事的脅威の増大に対する認識から「中国に対する否定的な見方が歴史的な高水準かそれに近い」状態であることが示されています。去年9月に発表された調査結果では、アメリカ人の82%が「中国に対して好ましくない意見」を持ち、前年の76%から増加した事が明らかになった。

また、北京の態度の変化は、バイデン政権が中国に対抗するインド太平洋戦略への国際的な支持を集めることに成功したことへの警戒感を反映し、その中には、ライバル国である日本が、大規模な軍事投資によって米国との防衛関係を緊密化させた事も含まれている。

 

 

劉鶴のダボス会議でのスピーチは一言一句が嘘だった

米国メディアHillは劉鶴のダボスでの言動について以下のように指摘しています。

 

ダボスで開催された世界経済フォーラムで中国の劉鶴副首相が行った演説は、その不誠実さと前言撤回が印象的であった。劉鶴は中国は外資の中国回帰を歓迎するとし、イデオロギー重視の姿勢を止めたのだから、投資家は今後の中国経済を楽観的に見るべきだと主張した。

劉鶴はまた、2023年の中国の経済成長は「正常」に戻ると宣言し、中国は国際秩序と環境の支持者であると述べた。

実際には、経済の深刻な構造的問題、人口減少、壊滅的な不動産業界、米国のハイテク分野への圧力、中国共産党の影響力を懸念する投資家の中国離れ、多国籍企業のインド、インドネシア、ベトナムへの工場移転などにより、中国経済は3%程度という貧弱な経済成長で低迷している。中国が低迷している最も大きな原因であるゼロコロナ政策が終了したと言っても、その社会構造は変わっていない。

中国では、ビジネスは常に習近平と中国共産党の影響下にある。アリババの創業者ジャック・マーが中国の金融規制当局を批判し地位を奪われたケースは中国共産党の支配からの独立や、ビジネス界やその他のコミュニティから政治的なライバルが発生する可能性さえも許さない事を示している。北京は国際秩序を支えるどころか、それを弱め、北京が定義し支配する秩序に置き換える為に全力を尽くしている。

劉鶴は他にも誰の目にも明らかな嘘と分かる発言をしています。

例えば、「私達は法律に従って財産権と知的財産権を保護しなければなりません。これは中国が改革開放を開始して以来、私達が学び、得た重要な経験です。私達のそのコミットメントを決して揺るがしてはなりません」☜中国共産党は世界中で産業スパイを行い他国の技術を盗む知的財産東南国家です。聞いてて恥ずかしくなるレベルの嘘。

「中国は国際社会へのコミットメントを尊重し、気候変動に関する世界的な協力を推進し、他国と協力して気候変動がもたらす深刻な課題に取り組み、人類の未来を共有する共同体を構築する」☜指摘するのも馬鹿らしいですが、中国は脱炭素政策を自国では行いません。また、人類運命共同体とはマルクス共産主義による中国共産党を頂点とした共同体の事です。

要するに、劉氏の発言はすべて嘘であった可能性が高いのです。劉氏の講演は、投資を呼び込み、中国が脅威であるという認識を薄める為の情報操作と考えるべきだろう。それは、党が自らの脆弱性を痛感しており、世界経済フォーラムのエリートが反中国に動員されれば、自らの権力保持に深刻な脅威となる事を懸念している為であるのは間違いない。

劉氏の演説は、中国共産党の弱点と脆弱性を示している。

中国の膨張に対処する為には、各国が中国への投資を抑制したり禁止したりして、他国や国内での生産を優先させる事が一番有効です。中国に投資し、中国共産党の資金を受け取り、あるいは中国に自国の市場で資本調達するのを許可する人々は、なぜ中国共産党の侵略と人権侵害を支持するのかを説明するべきです。

西側諸国は中国の人権問題と党が国民に行っているジェノサイドを追及すべきで、世界経済フォーラムにおける劉氏のような中国の高官は、ここでその責任を問われるべきです。気候変動と世界的な健康危機の間に関連性があるという中国当局者の訳の分からない主張を受け入れるのではなく、ダボス会議の主催者は、パンデミックの発生に対する中国自身の責任について答えることを要求すべきだ。