ロシアはワーグナーの支配者プリゴジンの高まる影響力を弱めたいと考え、チェチェンのカディロフを支持し始めたとISWが指摘

 

 

2022.11.27

Photo Michael Parulava

· Russia News

ロシアは、民間軍事会社「ワグナー」の出資者兼リクルーターであるエフゲニー・プリゴジンの政治的影響力を抑制する為、並行した軍事組織、所謂「PMC(民間軍事企業)」を新たに創設する事を決定した。

逃亡中のウクライナ元大統領ヴィクトル・ヤヌコヴィッチと関係のある親クレムリンの実業家アルメン・サルキシャンが、新しい過激派グループの設立を任された様子。

ロシアでは民間軍事会社は一応法律で禁止されているので、サルキシャンを当局が選んだのだろうと推測されています。

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サルキシャンは、ロシアのワグネル社の囚人リクルートをモデルに、新しいPMCを作ろうとしていると指摘されている。この活動のスポンサーは、ロシア系アルメニア人の実業家で、ロシアの国営エネルギー会社ガスプロムの下請けとして長年活躍してきたSamvel Karapetyan氏。

Samvel Karapetyanは親クレムリンの実業家で、アルメニア電力網を傘下に持つタシール・ホールディングのオーナーでもある。ロシアのウクライナ侵略のスポンサーの一人。

チェチェン共和国のラムザン・カディロフはチェチェンを基盤とする軍事機構を立ち上げようと定期的に動いており、最近プーチン大統領と会談し、ロシア軍とチェチェン人の人員で構成される新しい部隊を創設することを話し合ったとの事。

アナリストは「ロシア当局は、カディロフの既存の部隊とサルキシャンの民間軍事会社設立への取り組みをさらに推進し、その組織を利用してロシア政治の中心人物としての地位を確立しようとしているワーグナーのプリゴジンの影響力増大に対抗する可能性がある」と述べました。